年金の金額はほぼ同じでも、定年後の選択によって老後の生活は変わります。完全リタイアした人、再雇用で働き続けた人、スキルを活かして独立した人。同じ会社で働いていた3人の元同期が65歳になって再会したとき、それぞれが直面していた現実は大きく異なっていました。給付直後の年金額は一定でも、働き方や準備の違いが将来の安心度を左右する時代、長く働き続ける人が増え続けています。さまざまな老後の生き方があるなかで、あなたはどんな生き方を選びますか? 今回は、Aさん・Bさん・Cさんの話から、定年後の選択と老後格差の実態についてFPの川淵ゆかり氏が解説します。※プライバシー保護の観点から、相談者の個人情報および相談内容を一部変更しています。
「これからはのんびり生きるよ」お金には困らないはずだったのに…5年間遊んでいた無職の65歳元会社員、元同期との飲み会で知った“59歳のねんきん定期便”では見えなかった老後の現実【FPが解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

働き続けるシニアと、シニア就労の過酷な現実

住宅ローンが老後まで残ったり、物価高の影響を受けたりで、定年退職後も働き続ける人は増えています。内閣府の「令和6年版高齢社会白書」によると、2024年の65歳以上の就業者数は930万人に達し、2004年以降、21年間連続して増加しています。年代別の就業率は以下のとおりです。

 

<男性>

・60~64歳:84.4%

・65~69歳:61.6%

・70~74歳:42.6%

 

<女性>

・60~64歳:63.8%

・65~69歳:43.1%

・70~74歳:26.4%

 

さらに、75歳以降も働く人は急増しており、2014年には129万人(8.1%)でしたが、2024年には248万人(12%)にまで膨らんでいます。

 

働く意欲を持つシニアが増える一方で、環境は甘くありません。AIの発達が著しい昨今、ITスキルの高い人間が求められるなか、人手不足でも希望する転職や再就職は、ますます難しくなってきています。Cさんのように、在職中から計画を立てて準備しておくことが不可欠です。

“ねんきん定期便”の金額にも個人差が

A、B、Cさんの3人は、定年退職前の59歳で受け取った「ねんきん定期便」の金額がほとんど同じでした。しかし、これはあくまで「60歳まで現在の条件で働いた場合」の予定額にすぎません。

 

その後の働き方(厚生年金に加入し続けるか、独立するか、完全にリタイアするか)や、配偶者の状況などによって、実際に受け取る金額や世帯としてのゆとりは大きく変わってきますので、十分にご注意ください。

 

 

川淵 ゆかり

川淵ゆかり事務所

代表

 

 

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