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定年退職後、半年はゆっくり過ごす予定だったが…
Aさんは大企業の総務部長として、退職金2,900万円を受け取り、60歳の定年を迎えました。元の部下に指示されたり、職場での扱いが変わったりすることに不満があったため、再雇用制度は利用せず、「半年ほどゆっくりしてから再就職でもしよう」と考えていました。
退職後、妻と旅行したりゴルフをしたりして悠々自適の生活を送っていたAさんでしたが、元同僚と一緒にゴルフをしていた際、一人がこんな話をしました。
「前に俺たちより10歳くらい先輩で営業の〇〇っていう部長がいただろ。奥さんが寝たきりになっちゃって、自分も最近ガンになったらしいよ。先の出費を考えると、俺たちもあんまり遊んでもいられないよなぁ」
将来の老人ホームの費用も気になるAさんは、投資の損失で資産に穴を空けたこともあり、「そろそろ働きだそうかな?」と少し焦りはじめました。
「大企業部長職」が通用しない再就職活動
Aさんは特に資格など有していませんでしたが、都内の有名大学を卒業していることや、ほかの同期よりも早く部長職まで上り詰めたこと、一つの会社を新卒から定年退職まで勤め上げたことに自負がありました。部長としての管理能力を強みに思っており、部下の能力や適性に合わせたプロジェクトへの采配などにも自信がありました。
「勤めていた企業よりも規模は小さくてもいい。年収が下がっても仕方がない」そう、履歴書を送ってはみましたが、どこもかしこも落ちてしまいます。「とうとう20社超えちゃったよ。なんでだよ!」Aさんは理由がさっぱりわかりませんでした。