配当生活を謳歌していた父の「完璧すぎる」資産運用術

刈谷一郎さん(仮名、48歳)の父、幸司さん(仮名)は、40代から本格的な株式投資を始めました。バブル崩壊を経験し、「短期的な値上がりを狙うより、長期的に配当をもらい続けたい」と考えたのです。毎月10万円ずつ、優良企業の高配当株を中心に投資を続けました。

特に重視したのは「売らない投資」でした。「株価が上がっても売却すれば20%も税金を取られる。それなら配当をもらい続けた方がいい」が口癖。実際、保有銘柄の多くが長期間にわたって安定した配当を出し続け、株価も右肩上がりで成長しました。

70代に入る頃には、月20万円の配当収入を実現。年金と合わせて、月37万円ほどの安定した収入がありました。一見すると十分に見えるこの収入水準ですが、実はここに大きな落とし穴が潜んでいました。

含み益は気がつくと8,000万円を超える水準にまで膨らんでいましたが、「まだまだ成長する」と一度も売却することはありませんでした。しかし、この「完璧な投資戦略」が、後に息子にとって大きな試練となることを、幸司さんは知る由もありませんでした。

では、一体何が起きたのでしょうか。