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貧困から抜け出せない「お金の使い方」
ノーベル経済学賞を受賞した著者による『貧乏人の経済学 もういちど貧困問題を根っこから考える』(アビジット・V・バナジー、エステル・デュフロ/みすず書房)という本を読んだとき、貧乏から抜け出せない人たちの理由が理解できた気がしました。国際的な貧困ラインは1日90セント未満で暮らす人々になりますが、こうした人たちの行動は、日本で貯金ゼロから抜け出せない人たちの状況と本質的に似ているのです。
貧困層は合理的に行動できず、限られたお金をアルコールや嗜好品、娯楽に回す傾向があります。節約しなければと思いながらも、嗜好品やゲーム課金に使ってしまう。「貧乏だからこそ、お金の使い方が歪みやすい」という構造があるのです。
もし病気になれば、働けないうえ医療費がかかり、さらに貧しくなります。本来は安価な予防医療に投資したほうが得なのに、多くの人は不必要な出費を優先し、症状が出てから高い治療費を払うことになります。健康管理を怠ると貧困から抜け出す難度が一気に上昇してしまいます。
そもそも、最も貯蓄が必要なのはお金がない人や収入が少ない人ですが、貧困層は貯蓄をしません。彼らは「余ったら貯金する」という思考のうえ、合理的な消費ができずお金を使い切るので余りようがないのです。
貧困のループを断ち切るための「仕組み作り」
このループを断ち切る最も効果的な方法は、「天引き貯金」です。
給料が入ったら真っ先に貯金分を抜いてしまい、残ったお金で生活する仕組みを強制的に作る方法です。自動で引き落とされるようにすれば、収入が増えれば貯蓄も自然に増えていきます。金額を決めるのもいいですが、手取りの一定割合にすれば、収入が増えれば貯蓄も増える仕組みが作れます。
今まで通りの生活をしていては、今まで通りの金額しか残りません。僕は、人生を変えたいと思うなら、一定の頑張る期間は必要だと考えています。受験生が志望校を目指して昼も夜も勉強するように、ある程度我慢する時期は必要なのです。他人が休んでいるときに働く、他人が働いている日は当然働く。他人が家でくつろいでいるときに、自分は副業をする。
こうした生活を2~3年続けられれば、劇的に逆転できるばかりか、一生かけても埋められないぐらいの差をつけることができます。
こう言うと多くの人はひるんでしまうものですが、安心してください。これを一生続ける必要はありません。