子どもが18歳になり、無事に大学へ送り出した――。それだけで、親としての大仕事を終えたような気持ちになる方も多いでしょう。しかし、その安心感の裏で、子どもが思わぬトラブルに陥るリスクがあることをご存じでしょうか。今回は、18歳で「成人」となった子が直面した契約トラブルの罠と、教育費だけではない親が子どもに授けるべき財産について、CFPの伊藤寛子氏が解説します。
(※写真はイメージです/PIXTA)
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18歳は「成人」、親の同意がなくても契約できるというリスク
成人年齢が20歳から18歳に引き下げられたことにより、18歳は法的に「成人」です。「まだ子ども」という感覚のままでは、もう守れない時代になっています。
親の同意がなくても、クレジット契約や高額サービスの契約を自分の判断で結ぶことができます。かつては、20歳未満が親の同意なく結んだ契約は「未成年者取消権」によって取り消すことができました。しかし現在は、18歳になると一度結んだ契約は原則として「自己責任」として扱われ、保護(未成年者取消権)はなくなります。
この状況を悪用し、社会経験が少ない新成人をターゲットに高額契約や借金を勧める悪質な業者も少なくないため、より一層の注意が必要です。
特にエステや美容医療、脱毛契約は、
・その場で判断を迫られる
・分割払いで金額感が麻痺しやすい
・専門用語が多く、内容が分かりにくい
という特徴があり、成人したばかりの若者が狙われやすい分野です。そして何より重要なのは、成人後は「知らなかった」「若かった」という理由が通用しないという現実です。一度結んだ契約は、重い責任として本人にのしかかります。
「奨学金も借りているのに、これ以上借金を背負ってどうするの……」
怒りよりも、将来への不安が美智子さんの胸を締めつけました。