シン富裕層になれる資質「KY力」とは
保守的な「ごく普通の人」とは対照的に、シン富裕層は「身の丈に合った」という思い込みから解放されて、とても自由に生きています。私がこれまでにお会いしたシン富裕層の方々は、自由過ぎて、むしろ「KY」と言っていいような人がほとんどでした。KYだからこそ、起業や投資にチャレンジしてもあきらめずに続けたり、情報ビジネスや暗号資産などに早くから飛びついたりすることができるのです。
特に起業に関しては、KYな人の方が成功する確率が高いと言われています。日本人は失敗することを恐れ、親からも大企業勤めを勧められることが多いため、優秀な人であればあるほど起業にはKY力が重要になります。KYであるがゆえに、会社内で「扱いづらい」「ややこしい」などと評価されていた人が起業をする。それが日本だと言っていいかもしれません。
理由は以下の通りです。まず、人が「会社を辞めたい」と思ったとき、優秀な人であれば転職活動を始めると、他の企業から今より好待遇、年収もアップするようなオファーが来ます。そのため優秀な人はサラリーマンとして好条件で「次の会社」に転職をしていきます。しかし「扱いづらい」「ややこしい」扱いをされている人が転職活動をすると、たいていは、それまでの年収以下で待遇が〝改悪〟されるような企業しか見つかりません。そのため、KYな人ほど、思い切って起業を選択することになるわけです。
私は多くのシン富裕層と接するうちに、この人たちは空気を読まないからこそ成功をつかめたのだと確信するようになりました。シン富裕層は、常識を疑い、既存の枠にとらわれない発想をします。「そんなことは無理だ」「前例がない」といった周囲の声に耳を貸さず、自分のビジョンを信じて突き進みます。
「KY」とは、常識を打ち破る力だと言ってもいいでしょう。例えば、ソフトバンクの孫正義氏は学生時代に「人生50年計画」を立てて起業家として成功することを決意したといいます。周囲からは「無謀だ」「現実的でない」と反対されたのですが、自分のビジョンを信じてソフトバンクを創業し、世界的企業へと成長させました。
あるいは、楽天グループの三木谷浩史氏も「英語の社内公用語化」など、従来の日本企業の常識を覆すようなことを実行し、常に世間の注目を集めてきました。彼らはまさにKYな才能を開花させ、時代を動かすイノベーションを起こしてきたと言えるでしょう。
逆に、「空気」は変化を阻みます。「空気を読む」ということは、裏を返せば「周囲の期待に応えようとする」「波風を立てないように行動しようとする」ということに他なりません。だから、空気を読んだ行動は、本当に自分がやりたいことや、やるべきことから目を背けてしまうことになりかねません。
シン富裕層は、空気を読むことにエネルギーを費やすのではなく、自分のビジョンを実現するためにあらゆる行動を起こすのです。
大森 健史
株式会社アエルワールド
代表取締役
