終わりが見えない親の介護。在宅介護の限界から施設という選択肢を考えたとき、重くのしかかるのが費用の問題です。社会保険労務士の河原優美子氏も認知症の母親の入所で資金の壁に直面しました。しかし、当の母親が口にした“古い記憶”。それが、母自信の老齢年金と亡父の遺族年金を増額させるきっかけとなったのです。今なお1,600万件以上も存在する「消えた年金」。あなたの両親の記録にも、まだ請求できる大切なお金が眠っている可能性があります。今回は、同氏の著書『知らないと損する!お金の手続き』(ごきげんビジネス出版)より、介護の際に使える国の制度と、年金にまつわる注意点についてみていきましょう。
「老人ホーム入居費用が足りない…」頭を抱える娘たち→認知症の母の“古い記憶”がきっかけで、亡父の「遺族年金」が増額。賄えたワケ【社労士が解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

医療保険、介護保険、年金…親の死後は、それぞれ「個別の手続き」が必要

亡くなった場合、その手続きがそれぞれ必要です。市町村役場で医療保険手続き、介護保険手続き、などがあります。市町村役場においては1か所で手続きができるところもあり、医療保険や介護保険などそれぞれの窓口で手続きをします。年金事務所で亡くなったひとの年金手続きが必要です。

 

出典:『知らないと損する!お金の手続き年金・社会保険・介護で困らない制度』(ごきげんビジネス出版)より抜粋
[図表2]年金の手続き 出典:『知らないと損する!お金の手続き年金・社会保険・介護で困らない制度』(ごきげんビジネス出版)より抜粋

 

市区町村役場によっては、死亡届を出したあとに必要な手続き一覧表を出すところもあります。私も母親が亡くなったときに、同じ市役所のなかをそれぞれの担当する窓口を回って手続きをしました。

 

 

河原 優美子

社会保険労務士

 

※本記事は『知らないと損する!お金の手続き年金・社会保険・介護で困らない制度』(ごきげんビジネス出版)の一部を抜粋し、THEGOLDONLINE編集部が本文を一部改変しております。