親の“その日”に備えるのは、いまから

Aさんは、父親の死後、周囲に相談するなかで見守りサービスの存在を知り、知らなかったことを悔やんだといいます。「せめてなにか一つでもやっておけば今回のような結果にはならなかったかもしれない……」と繰り返し、自責の念にかられました。『まさかうちの親が……』と多くの人がいいます。

しかし、なにも備えていない家庭ほど、その“まさか”は突然やってきます。年を重ねるにつれ、ちょっとしたことができなくなった、と感じる方は少なくないようです。子どもからすると、まさかこれくらい、と思われることでも、それがきっかけとなり、思った以上に高齢の親や将来の自分の負担を大きく軽減することにつながるかもしれません。

公的介護保険サービスだけにかかわらず、お住まいの自治体での支援状況を調査し、相談するところからはじめてみてはいかがでしょうか。

〈参考〉

厚生労働省 地域共生社会における、身寄りのない高齢者等が抱える課題等への対応について
https://www.mhlw.go.jp/content/12000000/001321498.pdf

高齢者等の見守りガイドブック
https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/fukushi/guidebook4

総務省行政評価局 一人暮らしの高齢者に対する見守り活動に関する調査結果報告書
https://www.soumu.go.jp/main_content/000892187.pdf

総務省 「一人暮らしの高齢者に対する見守り活動に関する調査」の結果(概要)
https://www.soumu.go.jp/main_content/000892177.pdf

内田 英子
FPオフィスツクル代表