幅広い年齢層の女性に愛される商品をつくりたい、と考える人は少なくありません。その際重要なのはそれぞれの年齢層のニーズを正確に把握することです。必ずしも「その年代らしく見えたい」とは限りません。具体的な実例を確認してみましょう。本記事では、「Popteen」「NIKITA」「ar」「SCawaii!」「Ray」などで16年にわたり女性誌編集を手掛けた橋本夏子氏の著書『女性に売れる言葉とデザイン』(フォレスト出版)より一部抜粋・再編集し、幅広い年代の女性に愛されるデザインのコツについて解説いたします。
50代に買ってもらいたいなら「20代後半の女性」をイメージする?…幅広い世代にモノを買ってもらうための「魔法のルール」とは【編集のプロが解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

20代後半をイメージしてみると

そこで20代後半をイメージしてデザインしてみましょう。

 

・ベージュをベースに、ゴールドやツヤ感のある要素を加える。

・洗練されたフォントや、余白を活かした構成。

・ほんの少しだけ〝ときめき〟を添えるアクセント。

 

こんなふうに、「シンプル&上品」な中に、ほんの少し華やかさをプラスすることで、どの世代からも〝品がある〞〝素敵!〞と思ってもらえるデザインが完成します。

 

もちろん、今は年齢だけでターゲットを決める時代ではありません。色やテイストの選び方も、趣味やライフスタイルの傾向に合わせて考えることが増えています。だからこそ大切なのは、単純に年齢で線を引くのではなく、「狙いたいターゲット層の6~7割くらいが〝ちょうど心地よい〟と感じるゾーン」を見極めること。

 

この視点こそが、世代や価値観を超えて、広く共感されるデザインづくりに必要な考え方です。

 

法則 まとめ

・「狙いたいターゲット層の6~7割くらいが〝ちょうど心地よい〞と感じるゾーン」を見極める。

 

・幅広い層を狙うなら、「20代後半をイメージしたデザイン」に。若い世代には〝上品で素敵〞に映り、上の世代には〝若見えし気分が上がる〞と感じさせることができる。

 

 

橋本 夏子

代表取締役

TOSS International株式会社