英国住宅の照明は、いつも自分流の明るさ

西洋人は、少し日が差すだけでもサングラスをかけるって知っていますか? これには立派な理由があります。

目の色です。青い目は目の中の複数の層にわたって色素沈着が少ないため、強い太陽光線や明るい照明は眩しくて仕方ないのです。ひどい場合は「羞明(しゅうめい)」といって、頭痛や目の痛みを引き起こしてしまいます。私の夫の目もライトグリーン。テレビやスクリーンの光があれば十分だからと電気をつけようとしません。一緒にドラマを観ながらデザートを食べようとしたときも、暗くて全部グレーに見えて、おいしく感じられないのです。「食事は味や香りだけでなく、色や艶を目で楽しむことで、ますますおいしくなるのに」と主張しましたが、結局、ディマー(照明を調整する機能)を利用して、やっとお互いが納得する度合いで合意しました。

また友人のジェニーが、新しくオープンした日本料理屋に行ったときのこと。ジェニーは「すごくおいしかったけど、目に刺さるような照明で頭が痛くなった」と言っていました。彼女の目の色はライトブルー。さぞ眩しかったことでしょう。

照明には部屋を明るくする機能があり、光の度合いも調整できます。その一方で、いろいろな種類のライティングで一気に自分好みのインテリアに様変わりさせることができます。モダンでシンプルなライトもあれば、ゴージャスなシャンデリアもあります。火事の心配のないLED式のろうそくもあります。

自分のインテリアに合った、好みのライトを吟味するのも楽しいものです。

出所:テート小畠利子著『英国流 「自分に似合う」住まいの作り方:1人の時間も、みんなとの時間も、豊かで楽しい』(大和出版)
[図表3] 出所:テート小畠利子著『英国流 「自分に似合う」住まいの作り方:1人の時間も、みんなとの時間も、豊かで楽しい』(大和出版)