空港ラウンジ、レストランの優待、旅行のアップグレード……高額年会費のクレジットカードは、魅力的な特典で溢れています。これらの特典を目当てに、ポイント還元率重視のカードからハイステータスなカードにシフトする若者がいるようです。本記事ではAさんの事例とともに、クレジットカード選びの際の注意点を社会保険労務士法人エニシアFP代表の三藤桂子氏が解説します。※個人の特定を避けるため、事例の一部を改変しています。
ポイ活に疲弊、年会費数万円「ハイステータスクレカ」を選ぶ若者の実態…月収35万円「体験価値」を求めた20代サラリーマンの末路【FPが解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

クレジットカード選びで重要なこと

Aさんは、ポイ活で培った節約志向から一転、ラグジュアリーカードの豪華な特典に魅せられ、生活水準を大きく変化させました。しかし環境が変わったことで、カードのメリットを感じなくなってしまいました。いまのAさんにとって、高い年会費の掛かるステータスの高いカードは負担です。特典はあくまで付加価値であり、自身のライフスタイルや環境の変化によって、その価値は大きく変動します。

 

Aさんの事例は、クレジットカードの選択において、特典だけでなく、自身のライフスタイルや将来的な変化を見据えることの重要性を示唆しています。特典に目を奪われがちですが、本当に必要なのは、自身のライフスタイルに合ったカードを選ぶこと、そして、無駄な支出を抑え、着実に資産形成を進めていくという、本来の目的を見失わないことなのです。Aさんはこの経験を通して、改めて自身の生活を見直し、カードの必要性を含めて再検討することを決意しました。

 

 

三藤 桂子

社会保険労務士法人エニシアFP

代表