便意は「健康な腸」のバロメーター

排便のタイミングは、食後に結腸の大ぜん動が起こる朝・昼・夕の3回といわれています。

もし、このタイミングで便意を我慢してしまうと、次第に便意をもよおす直腸・結腸反射が起こらなくなり、便意がなくなってしまいます。我慢を繰り返すことで、神経の働きが鈍くなり、便秘が悪化します。

朝はなるべく早めに起きて、朝食を摂り、トイレに入る時間をつくりましょう。

便意を我慢すると、便秘の重症化のきっかけになることがあります。便意を我慢すると、便を押し出す命令が腸に出されません。このような生活が長く続くと、便意を感じることができなくなってしまうのです。

便意消失のため下剤を使い、下剤を使うから腸の機能が低下し、便秘になり、また下剤を使い腸の機能が低下する……このような悪循環に陥ってしまうのです。

便意は腸が健康に機能しているバロメーターでもあるのです。便意をもよおしたら、なるべくそのタイミングでトイレに行って、きちんと排泄するようにしましょう。


松生 恒夫
松生クリニック
院長