「秘密」を抱えた46歳会社員…離婚の2年後に陥った窮地とは

今期、話題になったドラマのひとつ、松本若菜さんが主演する『わたしの宝物』(フジテレビ木曜午後10時)が12月19日に最終回を迎えます。ご存じの方も多いと思いますが、妻が夫以外の男性の子を妊娠、出産して育てる「托卵」がテーマです。

筆者は行政書士、FPとして夫婦の悩み相談に乗っていますが、今回の相談者・柴田理人さんも「秘密」を抱えた一人です。

今回のドラマの「托卵」とは反対のケースですが、理人さんには二人の子どもがいます。第一子の母親は元妻、第二子は不倫相手の子どもです。理人さんは「何も知られずに(元妻と)離婚できたのはよかったのですが」と嘆きます。よくよく話を聞いてみると、理人さんは離婚して2年とのこと。何があったのでしょうか?

不倫の罪を償わずに「離婚成立」

<登場人物(年齢は相談時点。名前は仮)>

夫:柴田理人(46歳。会社員。年収600万円)☆今回の相談者

現妻:柴田由衣(28歳。専業主婦)

現妻の子:柴田芽衣(4歳)

元妻:柴田菜摘(44歳。パートタイマー。年収180万円)

元妻の子:柴田隼人(9歳)

理人さん夫婦は「子連れ」で筆者の事務所へ相談に来たのですが、理人さんに抱かれていた子どもはどう見ても「2歳児」には見えません。筆者が「何歳ですか?」と尋ねると、現妻がうつむき加減で「5歳……なんです」と答えました。理人さんが離婚したのは2年前のはず……つまり、理人さんは元妻との結婚生活が続いている最中に今の妻と不倫関係に陥って、子どもを作ったということです。

理人さんによると、元妻とは「夫婦」として終わっていたといいます。家電など高額なものも理人さんに相談もせず買ってしまい、元妻の報告はいつも「事後」。理人さんが「まずは相談してくれないか?」と伝えても、元妻は「よかれと思ったのにひどい!」と開き直り。

そんなことが度重なり、夫婦の会話は減り、夫婦の仲は完全に冷え切っていたのです。そんな矢先、今の妻と出会ったということです。

いよいよ離婚ということになったのですが、元妻が子の親権を持ち、自宅に住み続け、固定資産税等を支払うことに。土地は理人さんの父名義、建物は理人さん名義のまま。一方、理人さんが毎月3万円の養育費に加え、4万円の住宅ローンを返済することを約束し、離婚が成立しました。理人さんは不倫の罪を償わずに終わったのですが、そうは問屋が卸しませんでした。