②おいしいミートフリーがスタンダードに(植物由来の代替タンパク質)
ふたつめは、持続可能な食料供給を実現するための「代替フード」が浸透している点。日本においても植物タンパク質を用いた植物性食品や、いわゆる「培養肉」などの細胞性食品の開発がはじまっているものの、消費者の嗜好やニーズがついて行けていない現状があります。
一方、イギリスのレストランに足を運んでみると、ハンバーガーショップなどのファストフード店においても当たり前のようにヴィーガン対応のミートフリーメニューがラインナップされ、注文シーンに出くわすことが頻繁にありました。
私があるハンバーガーカフェでビーガンチキンプレートを注文して実食したところ、大きな感動をともなう満足感がありました。このハイレベルなおいしさを支えているのは、製造元の技術の高さに尽きます。
実際にイギリス国内で流通しているミートフリーなプラントベース商品を見ていきましょう。バーガーパテやミートボールは当然のこと、ローストターキー、プルドポーク、チキンパテ、ソーセージ、スクランブルエッグ、スモークハム、サラミまでそろっていることに驚きを隠せませんでした。
世界の代替タンパク市場は2030年までに6兆5,000億円(2022年と比較して約4倍)に成長すると予想されており(※)、大手食品企業であるユニリーバ、テスコ、ネスレなどがプラントベース食品への投資を強化しています。日本企業がこのスピード感についていけているか? とやや不安になったというのが本音です。