一般的なばんそうこうに傷を早く治す効果はありません。基本的な機能は、傷口を外部の刺激から守ることです。少し高価なばんそうこうを使うと、傷を治すために分泌される体液を保持して早く治す効果も期待できますが、劇的に早く治癒したり、大けがのときに頼ったり……そこまでの期待はしないでしょう。しかし、現在開発されているばんそうこうは、従来のもののイメージを大きく覆します。今回は、ばんそうこうの最新技術をみていきましょう。
電気の力で25%治癒を早める…患部にペタッと貼るだけ「ばんそうこう」の最新技術 (※写真はイメージです/PIXTA)

 ※本稿は、テック系メディアサイト『iX+(イクタス)』からの転載記事です。

傷に貼るだけ…ばんそうこうは進歩がない!?

(※写真はイメージです/PIXTA)
(※写真はイメージです/PIXTA)

 

ばんそうこうは、擦り傷や切り傷などを保護し、治癒するのを助けるために使われる医療用の貼り薬です。自分が包丁や紙などで切って指をけがしたときや、子どもが膝にかすり傷を負ってしまったときなどに出番となるばんそうこう。使ったことがないという人は少ないでしょう。

 

一般的なばんそうこうは、傷を保護するパッド部分と、皮膚に貼り付けるための粘着テープから構成されており、この基本的なスタイルは長年にわたって変わっていません。現在も傷のケアでは、湿布や軟膏が多用されていますが、その原型である薬草や植物の成分を布に染み込ませ、体に貼り付ける治療方法は、中国やギリシャなどの古代文明のころから行われていたことがわかっています。

 

しかし、最近では新世代の「スマートばんそうこう」の開発が進んでいます。