織物教室での人間関係、60歳・Iさんの対処法

人間関係に疲れてしまうことがあります。仕事を退職する理由の上位にくるのが「人間関係の悩み」です。職場だけではなく、家庭で、地域で、学校やサークルで、人が2人以上集まれば人間関係ができあがり、うまくいったりいかなかったりするのが人生です。それでも、人間関係の悪化は精神的にきついものです。

Iさんは、60歳を機に再雇用となったため時間ができ、今までやりたかった織物の教室に通いはじめました。教室の先生は教え方が上手で、織り機に触れている間は心が落ちつき、とてもいい時間でした。

しかし、ひとつ気になることがありました。教室が終わったあとに、他の方々はランチにつるんで出かけるようですが、Iさんは誘われません。少し観察していると、リーダー格の女性がいて、なんだかIさんに冷たいようでした。Iさんには理由はわかりません。

こういうとき、Iさんはある人が言った言葉を思い出します。それを語った人が、スポーツ選手だったか、タレントだったかは忘れてしまいましたが、こういうことを言っていたそうです。「相手の気持ちをコントロールすることはできないし、変えることもできない。だから、こんなことは自分の人生には関係ないと思うことにしている」と。

よく、「相手は変えられないから、自分が変わるしかない」という言葉も聞きますね。これもひとつの対処法なのですが、苦手な相手のことを自分には関係がないと忘れてしまう方法もあります。