ゲリラ豪雨や台風など、「激甚災害」 に指定される台風や豪雨が発生しています。台風の上陸が多くなる9月を前に、災害に対する備えを見直す必要がありそうです。
災害が発生したときの対処法
では、災害時には具体的にどんなことをすればよいのでしょうか?
「エアコンのプロ」と呼ばれる、三菱電機株式会社・空調冷熱システム事業部の久田優美(ひさだ・ゆみ)さんが解説します。
久田:災害発生時は、身の安全を最優先し、室外機が倒れるなどのトラブルが発生しても外に見に行ったり、起こしに行ったりしないようにしましょう。その他は下記に記載のポイントを覚えておきましょう。
強風や大雨の時にエアコンはいつも通り使ってOK
エアコンの室外機は、過酷な環境でも常に安定した能力を発揮できるかどうかを確かめる試験をクリアしているため、基本的にはいつも通り使用しても問題はありません。
エアコンを利用している最中に停電した場合の正しい対処方法は?
エアコンを利用している最中に停電した場合、特に何もせずそのままにして復旧を待ちましょう。停電復旧後は、エアコンと周囲の安全を確認した後、リモコンで運転操作をしてください。また普段から、各タイマー(入タイマー ・切タイマー)を利用している場合は、停電で一旦タイマー設定がリセットされてしまうため、再度設定をし直しましょう。
※エラーを知らせるランプが止まらない場合は、業者に相談しましょう。
※万が一、自然災害によって自宅から避難する場合は電気火災を避けるため、ブレーカーを落としましょう。
台風後、室外機の周辺やファンカバー 、フィンにゴミなどが付着している場合は?
室外機の周辺にゴミや葉っぱなどが散乱している場合は、排熱の妨げとなるためきれいに掃除しましょう。ファンカバーやフィンにゴミが付着した場合は、フィンによるケガやフィンを変形させないように気を付けて、やさしく取り除いてください。また、室外機内部にゴミが溜まってしまっている場合や少しでも対処方法に悩んだ場合はご自身で対処せず、業者に依頼しましょう。
※フィン:室外機の裏側についている薄い金属板
大雨により、室外機が浸水していた場合の正しい対処方法は?
エアコンの使用をやめ、室内機のコンセントを抜くか、ブレーカーを落として業者に相談しましょう。室外機が浸水した場合、漏電や火災につながる可能性があります。また、泥やゴミなどにより不具合が発生する可能性もあるため、ご自身で何とかしようとせずに業者に相談しましょう。
暴風や地震により、室外機が倒れた場合の対処方法は?
暴風や地震により、室外機が倒れた場合の対処方法は絶対に自分で起こさず、お使いのエアコンの販売店へ連絡・相談しましょう。室外機が倒れている状態でのエアコンの使用はやめましょう。一見、正常に運転しているように見えても異常が発生している場合があります。また、倒れたまま使用すると、それが新たな故障の原因になる可能性もあります。
THE GOLD 60編集部