お金をたくさん稼ぐこと、大企業で働くこと、贅沢をすること……周囲の人に羨まれる生活を望む人は多いでしょう。しかし、一度立ち止まってみると、新たな気づきがあるかもしれません。本記事は、大人気ブロガーなにおれ氏の著書『31歳、夫婦2人、月13万円で、自分らしく暮らす。 僕たちが見つけた質素で最強の生き方』(大和出版)より一部抜粋し、再編集しています。なにおれ氏の実体験をもとに、あなたのお金に対する価値観を見直してみましょう。
「社内に苦手な人はいても、ほとんどが悪人ではない」まずまずの年収の大手ホワイト企業だったが…入社4年目の退職で気がついたこと【ミニマリスト・なにおれ氏が解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

長期休暇中の気づき

人生とは、なにがきっかけで変わるのかわからないものです。このときたまたま手に入った有給消化の1ヶ月間が、僕の人生をガラッと変えることになります。

 

定年まで手に入らないと思っていた1ヶ月という長期の休み。はじめはせっかくだからと、また海外旅行でもしようかと思いました。ですが、また1ヶ月後には違う会社での仕事が待っていると考えると、とてもハメを外して遊ぶ気分にもなりません。

 

「それならいっそのこと、なにもしないでゆっくり過ごしてやろう」

 

そう決めました。

 

朝はアラームをかけずに起き、朝ごはんをゆっくり用意して、食事が終わったら本を読み、読書に飽きたら散歩ついでに、スーパーまで食材の買い物に出かけ、お昼も食べたいものを自分で作り、食事が終わったら昼過ぎまでもう一眠り。

 

夕方にはまた近所の散歩や、自宅で簡単な自重トレーニング、夜は18時前に食事を終えて、眠たくなるまで本を読み、21時には布団に入る。

 

そんな傍から見れば地味で退屈そうな日々が、僕には本当に、本当に、心地がよかったのです。社会で働き出してからはじめて、息ができたような気がしました。

 

「あれっ、自分はいままでなにを求めていたんだっけ?」

 

脳天を撃ち抜かれた気分でした。

 

僕が心から求めていたのは、お金をたくさん稼ぐことでもなく、大企業で働くことでもなく、周囲の人にすごいと思われることでもなく、贅沢をすることでもありませんでした。

 

「やりたくないことをやらずに生きること」

 

ただそれだけだったのです。

 

 

なにおれ

ブロガー