人間なら116歳! SNSで注目されているご長寿猫「みけちゃん」。飼い主である「かあちゃん」との出会いは、驚きのものでした。みけちゃんと家族の「普通で愛おしい」日常を、みけちゃんの飼い主であり、児童文学作家である村上しいこ氏の著書『25歳のみけちゃん』(主婦の友社)より一部抜粋・再編集してお届けします。
「ここ6階やで!?」…気配を感じて振り向くと、自宅ソファでくつろぐ野良猫が!25歳のご長寿猫“みけちゃん”が家猫になった日
みけちゃんがうちの子になった日の話
みけちゃんはあの日、「ただいま」と当たり前のように10センチほど開けていた玄関から入ってきた。
当時私はアパートの6階に住んでいて、少し前からアパートの駐車場に猫がいることに気がついていた。
もちろんかわいいとは思ったけど、うちの子にしたいなんてこれっぽっちも思わなくて(どちらかというと犬派だった)。
だけどずっと駐車場にいたから通るたび目が合っていたし気になっていた。
今思えば、みけちゃんはアパートに出入りしている人たちを見ながら、
あそこはダメ、犬がいる
あの人の家はすでに猫が……
あの人は留守が多い
とか観察していたんだと思う。
でなきゃ、わざわざ6階まで上ってこないはずだから。
そんな交流(?)が続いたある日の午後、台所にいた私は“気配”を感じ振り向くと、猫がいた!
間違いなくいつも駐車場にいた猫。
え!? なんで? ここ6階やで?
どやって来たん?
なんで入ってきたん?
なんでおるん?
何しに来たん?
慌てる私をチラッと見て、ソファで寝始めた。
な、なんなんや、この猫は!?