孫・賢子の前では「とにかくとっても優しく」なれる

――為時から見たまひろと賢子

今までの役の中で、おじいちゃん、じいじの役って実は初めてで、俺もどういう思いになるんだろうって実はすごく興味があって。小さい賢子ちゃんが現れたりするときに、とにかくとっても優しくなれるんですよね、おじいちゃんって。まひろに言ってきた厳しいことや、惟規に言ってきた厳しいことを全部排除して、別人のようにただひたすらかわいがるという、これがやっぱりおじいちゃんなんだなっていう……。

それで特別まひろが(賢子に)厳しくしている部分の、その大きなバックボーンには、学問というもののすばらしさを、まひろは知ってしまっているということ。その学問のすばらしさを知っているから、それは絶対に子どもには伝授しなきゃいけない。イコール厳しくなっていく。自分が勉強してこなかったから「しまった……」みたいな、そういう思いをさせないから勉強をさせる、っていうパターンももちろんあると思うんですけど。

それは共通して両者に言えることは、子どもを愛しているから。まひろの場合は、文学のすばらしさを知っているがためにイライラしながら教えていくというタイプでしょうかね。その気持ちもとってもよくわかります。

(C)NHK
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