老後はどうすれば健康な生活が送れるのでしょうか? 精神科医の保坂隆氏は、による著書『精神科医が教える ずぼら老後の知恵袋』の中で「プチずぼら」を推奨しています。一体それはどんなことをすればいいのでしょうか? 具体的な方法を本書から紹介します。
お風呂でまったりホットヨガ
ここ数年、美容と健康を気遣う女性の間でブームになっている「ホットヨガ」をご存じでしょうか。室温が39度前後、湿度は60%程度の暖かい室内で行うヨガですが、この環境で体は柔軟になり、発汗も促されるため、ダイエット効果やデトックス効果も高まります。
高温多湿な環境でのヨガは、むくみの緩和や冷え症の改善、アンチエイジングや美肌づくりにも効果的だというので、最近では高齢者にも愛好家が増えはじめ、ブームは年々広がっているようです。ホットヨガはたっぷり汗をかいて代謝を高め、体内の老廃物を排出することもできますから、普段汗をかく機会の少ない中高年にもぴったりなのです。
そこで、お風呂を利用して、簡単にホットヨガを始めてみませんか。お風呂では肩まで浸かるのではなく、腰湯の要領で下半身をお湯につけながら、ゆっくり無理をしない程度にヨガのポーズをとります。初心者におすすめなのは、「ねじりのポーズ」で、座った姿勢で片足を伸ばし、もう一方の足は片膝を曲げた状態で、ゆっくりと上体をねじります。
ねじることで背骨を矯正し、柔軟性を高めるこのポーズは、背筋をピンと立てて伸びやかなラインをつくるのがポイント。ゆっくりとした動きで運動量も少ないヨガですが、2~3分続けるだけで結構汗をかきますから、お風呂から出たときの爽快感もひとしおです。出かける手間もなく、のんびり、プチずぼらにできる軽い運動です。
ただし、動くときはすべらないように足元に注意して、入浴後には冷たすぎない飲み物を飲んで脱水を避けましょう。安眠のためには眠る1~2時間前に入浴するのがベストですから、そのタイミングを逃さないでください。
保坂隆
保坂サイコオンコロジー・クリニック院長