理想の勝率が「2割」と言われるワケとは
理想的なトレード成績として目指すのは「2勝2敗6分」です。勝ち負けだけでなく、「引き分け」の概念を取り入れることで、現実の成績との調和を重視していきましょう。
正確な勝率を導き出すための「引き分け」の概念
「10回トレードしたら10回とも勝ちたい」
これが自然な感情ですし、私自身もできればそうありたいと思いますが、実際には現実的ではない、というのはおわかりでしょう。私が考える理想のトレードは「2勝2敗6分」です。「え、どういうこと?」と戸惑われる方もいるかと思います。
まず、私は勝ち負けの他に「引き分け」という概念を取り入れています。見た目の勝率に自分自身が惑わされないようにするためです。
例えば、常に100pips、200pipsを狙っているのに+1pipsで終えたトレードを「勝ち」とカウントするのは、どこか違和感がありませんか? 微益でもプラスで終わった以上、勝ちとカウントするのも1つの考え方かもしれませんが、これだと自分が本当に狙っている利益幅には対応しない形だけの勝率が算出されてしまいます。
それを防ぐために、私は「引き分け」という概念を取り入れているわけですが、その基準はリスクリワード1:1未満の場合です。
基本的にリスクリワード1:2以上を狙っており、できるだけそこに対応する正確な勝率を表現したいわけです。であれば、0.1pipsでもマイナスなら「負け」とシビアにカウントするけれど、リスクリワード1:1未満なら「引き分け」にカウントして勝ちから除外する。この基準が、私が勝率という数字に求めた妥協点でした。
そのうえで2勝2敗6分の詳細です。10回中8回(2敗6分の部分)は小さく負けたり微益で終わったりして資金を守る。そして、残りの2回で大きく伸ばしてトータルで利益を残していく。
10回中2回なら大きく伸ばすこともできそうではないでしょうか? これが自分のトレードルールの特性や実際の相場での難易度を考えた場合の現実的な落としどころだと考えています。
みなさんにもこの方法を真似してほしい、ということではなく、考え方の部分をぜひ参考にして、考えるきっかけにしてもらえたらと思います。自分のトレードや相場に対する印象からどういうトレードが理想的なのか。これはトレード戦略の根本にもかかわる部分なので、時間をかけて考えてみてください。
Hiro
FXトレーダー