FX取引の手法のひとつである「スキャルピング」。短期間で多くの利益を出すことができる反面、リスクを伴うものであると把握しておくことが重要、とFX専業トレーダーのぶせな氏はいいます。ぶせな氏の著書「【究極進化版】最強のFX 1分足スキャルピング」(日本実業出版社)より、FX取引を行なう際、リスクとなり得る「5つのデメリット」をみていきましょう。
カリスマ億トレーダーが「いずれ大損する」と断言…今すぐ修正しておくべき〈FXトレードの癖〉とは (※写真はイメージです/PIXTA)

そのトレードを「1,000回行なう」と想定する

これからスキャルピングで成功したいと考えているのなら、いろいろなやり方を試行錯誤していくはずです。そのときに、メリットとデメリットをどのように取り入れるか、これが非常に重要になってきます。

 

そこで、これからあなたが行なう1回のトレードを、1,000回繰り返し行なうと想定してください。そうすると、本当にその1回のやり方が適切かどうかわかるはずです。無駄なトレードを行なったり、リスキーなポジションを持つとして、それが1回なら損益に大きく影響しないから問題ないと考えるかもしれません。

 

しかし、感情にまかせて無駄なトレードをしてしまう癖がつくと、何度も行なうようになります。それを1,000回行なうと、ものすごい金額の損失になる可能性があります。

 

「今回だけはナンピンして何とか助かりたい!」

 

その1回はプラマイゼロに戻ってなんとか助かったとしても、果たして1,000回連続で助かるでしょうか。このようなトレードは、言うまでもなく危険です。このような危険ではあるものの負けを取り返せるトレードを覚えてしまうと、同じような局面で必ずナンピンするようになります。「前回も助かったのだから今回も助かるはずだ」、こう考えるのではないでしょうか。

 

しかし、1,000回ナンピンしたら、どこかで大損することは火を見るよりも明らかです。強引なやり方でその日は勝ったとしても、それを繰り返すうちに撤退を余儀なくされるような損失に見舞われれば、冒頭に掲げたような夢は絵空事に終わってしまいます。

 

トレード損益はいずれ期待値に収束していきます。期待値のあるトレードを1,000回行なえば、1回の損切りはすぐに取り戻すことができるのではないでしょうか。トレード回数が多いからこそ、期待値のあるトレードをしなければなりません。今からやろうとしているトレードを、1,000回行なう自信はあるのか? これを常に問いただしてください。「答えはNoだけど今回だけはトレードする」では、いずれ大損します。

 

 

ぶせな
FX専業トレーダー