FXがここ20年間で普及し、大衆化した「大きな理由」
③精神的負担が少ない
資金が減ると、精神的に悪影響をおよぼします。トレードで勝てず、お金が減っていく現実をつきつけられると、メンタルが崩れていきます。メンタルへの影響は大小さまざまですが、大きなダメージを与えるのが1回のトレードで大損することではないでしょうか。
たった1回のトレードで資金全額を失うと、放心状態になり、後悔しか残らないでしょう。全額を失わなくても、1回のトレードで大損すると、やはりメンタルは崩れます。ポジション保有時間が長いと損益変動が大きくなるので、このような可能性は増加します。可能性があるというだけでも、ポジションを持つときにプレッシャーになります。
一方、スキャルピングなら、逆行したら損切りするので、1回のトレードで損益変動は少ないです。つまり、リスクが少ないということです。損益変動が少ないとわかっているので、精神的なプレッシャーもかなり少ないのではないでしょうか。プレッシャーがないとはいえませんが、気楽にトレードできるので長続きするのです。
④急激な相場変動に影響されない
FXは、変動が激しいマーケットです。レバレッジもかけるため、ちょっとした値動きで損益が大きく変動します。相場の変動要因が予測できればいいのですが、為替市場は巨大であり、変動要因が多すぎるため、どんな材料で動くのか予想するのは困難です。また、取引時間が決まっているわけでもなく、週末以外24時間いつでもオープンで、常に変動しています。さらに、経済指標や突発的なニュースが発表されると、急変します。
もしポジションを持っているときに急変すると、含み損が急激にふくらむリスクがあります。スキャルピングなら、チャートを見ていないときはポジションを持ちませんから、知らぬ間の相場急変の影響を受けることがなく、安心できます。また、急変したときは、ポジションを持たずに様子見できます。トレードする場面を選べるので、大損するリスクも抑えられるようになります。
⑤テクニカル分析が機能しやすい
FXは、主にファンダメンタルズ分析とテクニカル分析があります。テクニカル分析は、チャートを使った分析と考えていいでしょう。個人がファンダメンタルズのみでトレードするのは珍しく、ほとんどの場合、チャート分析をもとにトレードします。
一方、相場を牽引するヘッジファンドや機関投資家などの組織は、ファンダメンタルズを根拠にトレード判断する場合が多いようです。しかし、チャートを見ないで売買しているとは思えません。チャートを見れば、基本的なチャート分析をするはずです。したがって、ほぼすべてのトレーダーがチャートでテクニカル分析をしていると考えていいでしょう。多くの人が同じものを見るため、節目や転換点がより意識されます。そのため、テクニカル分析が機能しやすくなります。
⑥好きな時間に取引できる
FXがこの20年間で普及し、大衆化した理由のひとつとして、24時間取引できる点が挙げられます。副業やお小遣い稼ぎとして、FXをはじめる方の多くは、日中に本業があるのではないでしょうか。仕事が終わり、帰宅したあと夜間でもトレードできるので、やってみようと思う方は多いでしょう。
私も会社勤めをしているとき、帰宅して21時頃から数時間トレードしていました。リアルタイムでチャートを見ることができ、ビギナーの個人だろうがプロの機関投資家だろうが、情報に差はありません。同じ値動きを見てトレードできます。
つまり、どの時間帯でも、世界中のトレーダーと同じ情報をその場で得ることができるのです。夜間でも同じ土俵でトレードでき、かつ市場が大きくテクニカル分析が機能する投資対象は、FX以外に思い浮かびません。時間帯に関係なく、24時間いつでもトレードできるのは、大きなメリットといえます。
ぶせな
FX専業トレーダー