新NISAを使って退職金運用をする前に知っておくべきこと

花岡さんは今回の相談から次のようなことを学びました。

 

・旧NISAの資産は新NISAとは別に、非課税期間が終了するまで運用可能。

・新NISAのつみたて投資枠は生涯で最大1,800万円まで利用でき、そのうち1,200万円は成長投資枠として使用可能。

・早期に投資に回すことで、資産増加の効率が向上する。

・一攫千金を狙うような投資ではなく、長期の積み立て投資をする。

・新NISAを使ったからといって必ず資産が増える保証はない。

・リスクを考慮して、可能な範囲で投資する。

・リスクとリターンは表裏一体である。

これらを知らずに退職金を投資に回していたら、大きな失敗を犯していたかもしれません。「話を聞いて本当によかったです」と永瀬FPに伝え、その場を後にしました。

老後の安心感を確保するためには、計画的かつ効率的な資産運用をすることが大切です。また、投資だけが老後資金をやりくりする手段ではありません。誰でもゆとりのある生活をしたいものですが、手元の資金に合わせて身の丈に合った暮らしをしていくのも1つの方法でしょう。

最終的に、退職金を預金に入れたままにするのか、つみたて投資枠だけを使うか、成長投資枠も使って投資するのかは、本人が決断することです。いずれにしても、ここでの選択が将来の暮らしと資産状況を左右することは間違いありませんから、先々後悔しないよう、慎重に考える必要があります。

青山創星

ファイナンシャルプランナー