整理収納のプロとして情報発信を行うみや氏は、かつて116着あった洋服を現在20着にまで減らしたそうです。ただ、無理をしているのではなく、この枚数で「十分間に合っている」といいます。そこで、手持ちの洋服を迷わず整理できる「たったひとつの判断基準」と、限られた衣装でおしゃれを楽しむためのコツについて、みや氏の著書『イツカを手放してイマを身軽に生きる方法』(エムディエヌコーポレーション)より詳しくみていきましょう。
「セットアップ」に「シャツワンピ」…限られた衣装をおしゃれに着まわす〈アイテム選び〉のコツ
すべての服がフル稼働…「〇〇専用」は持たない
以前は、これはきちんとした席用、こっちはカジュアルな場で、というように服ごとに「着るシーン」を限定していました。
でも、服は着こなし次第でいろいろなシーンで使えることがわかりました。例えば、セットアップで着用すればきちんと感が出る。それと同じボトムでもTシャツを合わせればカジュアルに。合わせる服を変えれば、服の可能性はどんどん広がります。
服を減らして芽生えたのはアクセや小物で楽しむ気持ち
夫によると、独身時代の私は、デートのたびに違う服を着ていたそうです。「今回のデートのために買う」というように、「使い切り」的に服を買っていたのだと思います。
だから着回すとか、着こなしを変えてみるとか、小物でアレンジするという発想はまるでありませんでした。
少ない服になったいまは、どうやって印象を変えようか考え、同じ服をきれいめに着たり、カジュアルに着たり。シーンによって、着こなしを考えたり工夫したりするようになりました。
とはいえ、以前のように「いつも同じ服は恥ずかしいから」という理由でそうしているわけではありません。いまは人目を気にする感覚はないし、無理に印象を変えようとしているわけでもないのです。単にアレンジすること、工夫することが楽しいと思うようになったから。
基本的にシンプルな服が多いので、カラーソックスでアクセントをつけるのも私の定番。気分や季節に合わせて色を変えるのも楽しいですし、明るい色が1点入るとぐっと華やかになります。
少しきれいめにしたり、女性らしさを出したりしたいときはアクセサリーをプラス。アクセによって雰囲気も変わりますよね。
また、ときには、夫にTシャツやインナーダウンを借りて、差し色や防寒にすることも。足りないものは家族で補いながら着こなすのも、少ない服を着回すコツ。
以前なら「買い足す」という手段しか持ち合せていなかった私。でもいまは、「あるものをうまく使う」が先です。
みや
整理収納アドバイザー