会社員は、税金の計算について“会社に任せっきり”という人も多いでしょう。そのため、納税に関する知識がなく、定年後に「余分に納税しているのに気づいていない人」も少なくありません。そこで、『定年までに知らないとヤバイお金の話【最新版】』(彩図社)より、定年退職を迎えた“元会社員”が知っておきたい税金の基礎知識をみていきましょう。著者でファイナンシャルプランナーの岡崎充輝氏が解説します。
年金にも課税される日本「余分に納税している人」多数!?…定年後の元会社員が知っておきたい「還付金」の受け取り方【FPが解説】
税金よりも支払い金額の大きい“健康保険料”
税金と同様、いやそれ以上に支払う金額が多いのが、健康保険料です。
健康保険料は、ほとんどの場合で、前年の所得によって翌年の保険料が決まる仕組みです。
当然、定年後は収入が減りますので、現役の時ほど保険料を支払うわけではありませんが、どうでしょう。それでも夫婦2人で、最低年間10万円以上は支払う計算になります。
東京都の均等割額でいうと、1人あたり5万2,000円です。
つまり、月々で考えれば、9,000円弱支払うことになります。なかなか無視できない金額です。
特に、定年の翌年は、前年まで働いていた時の収入をもとに計算した所得で保険料が請求されるので、かなりの金額になります。
税金・社会保険ともに、この国で生活していくためには絶対に必要なコストです。定年後の生活費に確実に加えて計算していきましょう。
岡崎 充輝
株式会社ヘルプライフオカヤ
代表取締役/ファイナンシャルプランナー