労働人口が減少しつつある昨今、ミドル・シニアの転職チャンスも増えています。人材開発コンサルタント田原祐子の著書『55歳からのリアルな働き方』(かんき出版)より、50代で転職を成功させた男性の事例をみていきましょう。
保険会社の50代営業課長「役職定年前に左遷」の悲劇から一転、「人事部の部長」に転職できた理由【人材開発コンサルタントが解説】
「監督タイプ」と「選手タイプ」…自分はどちらの人材か
野中さんは、自分が従事している「仕事そのもの」ではなく、その仕事を「教え、コーチングするスキル」で、予想外の力を発揮しました。
人材には「監督タイプ」と「選手タイプ」という2つのタイプがある
たとえば、野球を例にすると、「選手」としてバッターやピッチャーとして素晴らしい力を発揮する人がいる一方、選手としては成績はパッとしないが、「監督」として選手とチームの力を引き出すのが上手い人がいます。
野中さんは、まさに「監督」タイプ。そして、自分も過去には実績を上げ課長にまで昇進した人ですから、保険の売り方のイロハはきちんと押さえており、監督の条件としては申し分なく、野中さんの知識もスキルも思う存分発揮できるはずです。クライアントもさぞ喜んでおられることでしょう。
田原 祐子
人材開発コンサルタント/ナレッジ・マネジメント研究者