「家族のために、家を片づけたい!」そう決意して、ものを捨て続けた結果……かえって家族間の空気が悪くなってしまった経験があると、『イツカを手放してイマを身軽に生きる方法』(エムディエヌコーポレーション)の著者で整理収納アドバイザーのみや氏はいいます。「家族で暮らす家」を片づける際に大切なポイントを、筆者の実体験をとおしてみていきましょう。
「家族が喜ぶ」と、妻が〈家の片づけ〉に奮闘した結果…家族間の空気が悪くなったワケ【整理収納アドバイザーの実体験】
片づけのきっかけは、「とにかく変わりたかった」から
子3人の育児、家事、仕事…部屋を片付ける余裕は微塵もなかった
「このまま、40歳を迎えられない!」そんな思いが降って沸いてきたのは、39歳と11か月のとき。2018年の冬でした。
それまでの私はというと…ただただ時間に追われる毎日。子ども3人の育児と家事、そして仕事。状況はいまも同じなのに、とにかくあの頃は慌ただしく、座っている時間もありませんでした。
もちろんそんな私に、部屋を片づける余裕なんて微塵もありません。だから、家は常に荒れ放題。おまけに「忙しい、時間がない」が口グセで、いつもイライラ…。そんな感じだったから夫ともうまくコミュニケーションも取れず、どこかギクシャクした日々が続いていました。
そして、元来の浪費グセは、超絶ストレスフルな日々によって勢いを増し、加えてお酒の量も増えていく…。そんな悪循環の沼にハマっていたんです。
とにかく、「仕事」「子育て」以外のことがしたかった
でも、40歳目前に突如「まずい!」「変わりたい!」という思いが降臨。そしてはじめたのが「片づけ」とその状況を発信するためのインスタグラムです。「どうして片づけ…?」と聞かれることもありますが、じつは特別「片づけ」がしたかったわけではありません。
とにかく、「仕事」「子育て」以外のことがしたかった。何でもいいから、「自分のため」の行動をしたかった。
だから運動でも勉強でも何でもよかったのですが、「すぐにできること」が片づけでした。身のまわりの「もの」を捨てて、捨てて、減らせば「きっと何かが変わる!」そんな思いではじめたのが、私の「片づけ」です。