人の「脳」は繊細で複雑な構造をしています。しかしながら、脳内科医の加藤俊徳氏によると、扱い方のコツは「とてもシンプル」とのこと。著書『一生頭がよくなり続ける すごい脳の使い方』(サンマーク出版)より、 加藤氏が解説します。
疲れているからこそ「勉強」すべきワケ
ですから、「疲れているから今日は勉強なんて無理」ではなく、「疲れているからこそ勉強して脳の疲労をとる」と考えるのが合理的。
もちろん、仕事で酷使したのとは異なる脳番地を使うことが絶対条件です。
デスクに座っている時間が短い人であれば、帰宅途中のカフェや自宅でテキストを広げて視覚系脳番地を刺激してみたり、仕事中にあまり会話する機会がないのであれば、オンラインで英会話のレッスンを受けるのもいいでしょう。
音読で自分に読んで聞かせたり、勉強した内容を自分が先生の立場になったつもりでひとり授業を開催してみたりして伝達系脳番地を働かせましょう。
また、散歩をしたりジムに通ったり、指先を動かすような趣味に取り組んだりして運動系脳番地を刺激するのもおすすめです。
医療系や介護職、接客業など人に対する気遣いやケアを求められる職種の人は、感情系脳番地が疲弊している状態なので、植物のお世話や日曜大工、裁縫などで視覚系脳番地を刺激したり、環境にもよりますが自然の多い場所をのんびりお散歩するのもいい気分転換になるでしょう。
加藤 俊徳
加藤プラチナクリニック院長/株式会社脳の学校代表
脳内科医/医学博士