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土地オーナー必見!土地活用の最新トレンド&ノウハウを徹底解説
コロナ禍を経て注目高まる土地活用方法「賃貸ガレージハウス」
ガレージハウスはガレージと居住スペースとを一体化した建物のことです。もともと車やバイクが好きな方向けの物件として知られていましたが、コロナ禍でライフスタイルが変わってきたこともあり、セカンドハウスやテレワーク用の仕事場、趣味の場やアトリエなど、様々な用途で利用されるケースが増えていると言われております。
土地の活用方法としての賃貸ガレージハウスを考えた時の大きな特徴は、車を利用することを前提としていることが多いため、立地の影響をあまり受けないという点が挙げられるでしょう。駅から距離のある土地の場合、賃貸マンションであれば居住者が見つかりにくいことが懸念されますが、ガレージハウスであれば需要があり、駅から徒歩圏外であっても安定した収益が期待できます。
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「賃貸ガレージハウス」で進める税金対策
不動産投資や土地の活用を行うことで対策できる税金は、主に固定資産税及び都市計画税(以下、「固定資産税」と呼びます。)と相続税の2つです。現預金や土地を更地の状態で所有しているよりも、不動産を購入したり、土地に建物を建てたりすることで、それぞれの税金を抑えることができます。
また、どのような活用方法を選ぶかによって、税金対策の効果も変わります。具体的には、賃貸マンションや賃貸ガレージハウスなどの住宅用の建物を建てるほうがより大きな節税効果が見込め、事業用の建物や駐車場などの建物を伴わない活用の場合は、節税効果が限定的になってしまいます。
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固定資産税の仕組みと「賃貸ガレージハウス」の節税効果
不動産を所有していると毎年課税されるのが固定資産税です。自己利用でも賃貸用でも、1月1日時点、土地や建物を所有している場合は所有者が税金を納める義務があります。税金の金額は「評価額×1.4%」で計算されます(都市計画税は、かからない地域もあるので、今回は除きます)。
ここで重要になるのが、固定資産税の住宅用地に対する特例です。住宅用地に対する特例は、土地を住宅用に利用している場合には、その土地の固定資産税を最大1/6に軽減するという仕組みです。
たとえば、評価額5,000万円の土地を所有していた場合、更地や駐車場の状態だと、固定資産税は年間70万円発生しますが、ガレージハウスを建てることで固定資産税が1/6になるので、約11万6千円に軽減される計算です。住宅用の上物を建てることで土地の固定資産税を80%以上安くできるというのは特筆すべき節税効果といえるでしょう。
ただし、固定資産税は土地の上に建てた建物にも課税される点には注意が必要です。建物についても新築の住宅であれば、3年間は固定資産税を1/2に減額するという措置が設けられています。
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相続税の仕組みと「賃貸ガレージハウス」の節税効果
相続税は、亡くなった人(以下、被相続人と呼びます)が所有していた、現預金や不動産などの財産に対して課せられる税金です。相続税のポイントは、税金を計算するときに使う財産の金額は、実際の売買価格ではなく、相続税用の評価額を利用するということです。現金や預金の場合は、実際の金額がそのまま評価額となりますが、不動産の場合は、評価額が市場で売買される金額の7~8割になることが一般的です。これは土地だけではなく建物も同じです。結果、財産を預金で残すのではなく不動産で残すだけで、2割以上の節税が見込めるわけです。
さらに建物を賃貸に出すことで、より大きな節税効果が見込めます。地域にもよって変動はありますが、人に貸している物件であれば評価額を1~3割ほど低くできる可能性があります。
たとえば、相続で財産を受け取る法定相続人が2人のケースで、1億円の預金があった場合、相続税は1,040万円発生します。一方、1億円で土地を購入して、駐車場として運用した場合、この土地の評価額は8,000万円ほどになることが想定されます。このとき相続税の金額は560万円となり、約500万円の節税効果が生まれます。
では、その1億円で土地だけではなく、建物も購入した場合も試算してみます。簡便的に賃貸に出すことで2割の評価減の効果が見込める地域だとして計算すると、1億円で購入した土地と建物の評価額は6,400万円です。このときの相続税は280万円となります。もともとの相続税から考えると70%以上の節税効果となります。
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「賃貸ガレージハウス」で税金対策を進める際の注意点
固定資産税と相続税の仕組みを考えると、居住用の建物を建て賃貸に出すことが最も効果の高い土地活用方法であることがお分かりいただけたでしょう。賃貸ガレージハウスは、この条件を満たした土地活用のひとつだといえるのです。
しかし、節税効果だけを考えて投資を行うことはお勧めしません。賃貸ガレージハウスは不動産への投資です。節税効果の前に物件のニーズを踏まえ、借り手は見つかるのかなど、収益性を検討したうえで判断することが重要です。節税できるからといって、借り手が見つからないとなると本末転倒です。近年ニーズが高いといわれている賃貸ガレージハウスでも、入居者集客のマーケティングに強いかどうかを見極めたうえでの業者選定をおすすめします。綿密な収支シミュレーションは必須です。