「今日はどうしても勉強する時間を確保できなかったなあ…」という日もあるもの。そんなときは聴覚を利用した勉強法が効果的です。脳内科医の加藤俊徳氏の著書『一生頭がよくなり続ける すごい脳の使い方』(サンマーク出版)より本文を一部抜粋して、 解説します。
「今日は勉強できなかった…」とネガティブな気分でベッドに入る前に!試してほしい〈脳の働き〉を活かした勉強法【脳内科医が解説】
ウォーキングで脳の情報処理能力をアップする
運動系脳番地は、すべての脳番地のエネルギー源です。
人間はお母さんのお腹の中にいるときから手を握ったり指しゃぶりをしたりして、運動系脳番地を働かせる準備をしています。そして、誕生してすぐに泣き、手足を動かし、脳の機能を発展させていきます。
運動系が働くから視覚系と聴覚系も働くし、視覚&聴覚によるインプットがあってはじめて、アウトプットも成立します。
つまり、運動系は脳全体を回すトリガーであり、運動をしないと頭が悪くなってしまうのです。
脳全体が回らないと脳の情報処理能力も低下します。
脳の中で情報をイメージする際に働く言語操作にも運動系が関わっているため、クリエイティブな能力も削がれていきます。
運動の中で私がおすすめするのは、ウォーキングです。
デスクワークが中心の人なら、1日の中で合計60分を目安に歩きましょう。
これで、脳の健康維持が期待できます。
より活発に脳を働かせて知的生産性を高めたい場合には合計80〜90分くらい歩く時間を作るようにするのがいいでしょう。
仕事中に身体を動かす機会があるようであれば、それとは別に30〜40分歩くようにします。
歩く時間帯によって、ウォーキング中の脳番地の使い方をコントロールするのもおすすめです。
仕事終わりで脳の疲労を感じているようなときは、なるべく人混みや店が立ち並ぶ通りは避けて目に入ってくる情報量を減らし、ボーッとしながら歩くことで脳の疲れを癒やします。
歩くことが健康維持につながるのはもちろんのこと、適度な疲れを感じることで睡眠の質が高まることも、脳にとってはとても重要なファクターです。
私は、毎朝1時間歩くことを習慣にしています。
運動系脳番地を積極的に動かすことで、脳番地のエネルギーはアップし、頭をよくするのですから、歩くことを軽視せず、毎日の習慣として取り入れていきましょう。