感動のタワマン暮らしだったが…わずか3ヵ月で「大後悔」

建築中もカラーセレクトやオプションなど、入居はまだかまだかと楽しみに待ち続けた。ようやく引き渡しになり、はじめてみた豪華なエントランスには感動し夫婦とも言葉が出なかった。

高い天井にシャンデリア、一面のガラス窓からは陽が差し、豪華なソファセットが並ぶ。コンシェルジュカウンターからは、ビシッと制服を着た女性陣から「お帰りなさいませ」と声をかけられ、恥ずかしさと一気にセレブになったような気分になった。

老後にこんな豪華なタワマンに住めるなんて戸建てから買い替えて本当に良かった。まさに友人知人を呼びたくなるような自慢のわが家だ、タワマンライフが楽しみ、と住み始めの頃は充実したタワマンライフを送っていたのだが……、3ヵ月もしないうちに現実に引き戻されることになる。

眺望に飽きると、日当たりの良さがむしろデメリットに…

近くにこのタワマン以外、高い建物がないので抜け感があるという点も決めた理由のひとつだったが、眺望にはすぐに飽きてしまった。それどころか、ガラス張りの部屋は陽射しが強烈でまさに温室状態。晴れた日はエアコンをつけないといられず、思った以上に電気代がかさむ。まぁカーテンを引けばいいのかもしれないが、だったらなんのための眺望なのかと思ってしまう。

IH調理器の火力が弱く、料理が楽しめない…

また智子さんは料理好きだが、IH調理器の火力が弱く料理のレパートリーが減ったと嘆いている。特に中華料理などの炒め物が美味しくできないという。

当初は、オール電化はガス代の節約にもなるし、火事も発生しにくく良いなと思っていたのだが、使用できる調理器具もIH対応に限られてしまう。スーパーなどで激安フライパンを見つけても対応しておらず使えないという。智子さんはガスコンロより調理に手応えを感じず、「ガスコンロだった前のわが家が懐かしいわ」とことあるごとに言う始末である。

ベランダに洗濯物が干せないというストレス

そのうえ、智子さんからすると、落下防止などの理由から、ベランダの手すりに洗濯物や布団などが干せないのも気になるという。当初は、憧れの浴室乾燥機にドラム式洗濯機もあるから大丈夫と思っていたが、やはり天気がいい日はシーツとかお日様にあてて干したいと嘆く。それに物干し用の金具の位置も決まっていて、干せる丈が限られたり腰にも負担があるという。