令和を生きるシニアの年金額や現役時代の収入、家族構成から貯蓄額まで、気になる年金事情について独自のアンケートを実施しました。今回は調査結果から厳選した17名の「年金受給額」と、現役時代の職業・年収や受給額に対する“ホンネ”など「8つの質問」への回答をご紹介します。
7人目:東京都在住Hさん(69歳・男性)のパターン
家族構成は、私と配偶者(妻)の2人暮らし。
貯蓄額は、3,000万円くらい
年金受給額
約23万円
生活費として・・・
今の年金額で暮らすには、足りないと感じる
周囲と比較して・・・
少ない方だと思う。
何故そう思う?
私の周囲の友人(元・同じ会社の同僚)はみんな私より出世していて、現役時代の所得が私よりも多かったからです
現役時代の職業
都心に本社を構える製薬会社の研究開発部門に、正社員として37年間勤務
現役時代の年収
平均すると大体900万円前後だと思います
現在の就業状況
一応普通の生活をする分には困らないので、不慮の状況が発生し、生活に支障が生じない限りは2度と働きません
■ゆめこさんのコメント
元高所得サラリーマンで年金受給額が高いうえ、子どもがいないことも手伝って3,000万もの貯蓄に成功しており、まさにゆとりある老後です。「2度と働きません」という言葉からも経済的余裕が感じられます
8人目:東京都在住Iさん(67歳・男性)のパターン
家族構成は、4人家族。
貯蓄額は、1,700万円くらい
年金の受給額
約22万円
生活費として・・・
今の年金額で暮らすには、足りないと感じる
周囲と比較して・・・
多い方だと思う
何故そう思う?
同じ会社で長く働き、それなりの給与を貰っていたため周りよりは高い
現役時代の職業
正社員で大手電機メーカーに43年間勤務。60歳で定年退職
現役時代の年収
45歳以降に1,500万程度
現在の就業状況
贅沢をしなければ生活が成り立つので働いていません。ちょっとした旅行などに行くときは貯金から切り崩している
■ゆめこさんのコメント
新卒採用、正規雇用で入社した大手企業で定年まで勤めあげるという、最も年金を多く受け取れる例です。年金だけで家族4人の月の生活費が賄えているのは安心ですね。貯蓄が1,700万円あるのも、大企業勤務時代の高所得が効いています
9人目:北海道在住Jさん(75歳・女性)のパターン
単身世帯
貯蓄額は、1,000万円くらい
年金の受給額
約8万円
生活費として・・・
今の年金額で暮らすには、足りないと感じる
周囲と比較して・・・
少ない方だと思う
何故そう思う?
定年前に退職したので、厚生年金が少ないため
現役時代の職業
正社員として建設会社20年間勤務。50歳で退職
退職後は勤務していた会社から、設計業務を受注し自営業として25年間勤務
現役時代の年収
400万円くらい
現在の就業状況
退職後も勤務していた会社から設計業務を受注しており、現在も継続中
■ゆめこさんのコメント
Jさんが勤めていた会社の定年を60歳と仮定すると、50歳で独立したJさんは10年間分の厚生年金が差し引かれているため、受給額はやや心許ない印象です。ですが、定年前に一念発起してフリーランスになったことで、一般的な定年退職の年齢が過ぎてもスキルを活かした仕事を、引き続き同じ受給先から受けられていることを考えると、英断だったと思います。