どうすれば長生きできるのか? それは100歳でも元気でいられるような習慣を選択することです。内科専門医・秋津壽男氏の著書『100歳でも元気なのはどっち? 長生きする人・しない人の習慣』にはその習慣がまとめられているなかで、生きるうえで大切な睡眠について紹介します。
夜10時に寝なくてもいい
かつては、夜10時から2時までの間が睡眠のゴールデンタイムで、その時間帯に寝るべきと言われていました。しかし、今ではそれは否定されています。
質の良い眠りには、最初の3時間が重要で、この間に2度訪れるノンレム睡眠で、成長ホルモンが分泌され、同時に免疫機能も回復すると言われます。
つまり、何時に寝るかよりも、最初の2つのレム睡眠とノンレム睡眠のセット、眠り始めの3時間を邪魔されずにしっかり確保することが大切なのです。
平日は睡眠不足だったので週末に思いっきり寝て、睡眠不足を取り戻そうとする人も多いですが、これには一定の効果があります。
しかし、数日後の睡眠不足に備えて前もって「寝だめ」するということはできないので気を付けましょう。
いくら寝ても熟睡感がないのは病気のサイン
いくら寝てもまだ眠たいという人は、病気の可能性があります。
そのひとつが「睡眠時無呼吸症候群」です。10秒以上、気道を通る空気の流れが止まった状態を無呼吸といい、一晩に30回以上、あるいは、1時間に平均5回以上の無呼吸状態があると、睡眠時無呼吸症候群と診断されます。
睡眠時無呼吸症候群を患っている人は、深い睡眠であるノンレム睡眠をほとんどとれなくなってしまい、強い眠気や倦怠感を覚えて集中力が低下してしまいます。
もしも、いくら寝ても熟睡感がないという人は、この病気を疑いましょう。
【ポイント】
必要な睡眠時間はその人によって違う。質の良い眠りとは、ノンレム睡眠とレム睡眠のセットが一定のリズムで現れるもの。特に眠り始めの最初の2セット、3時間を邪魔されずに眠ることが重要。
前もって寝だめすることはできない。
必要な睡眠時間はその人によって違う。質の良い眠りとは、ノンレム睡眠とレム睡眠のセットが一定のリズムで現れるもの。特に眠り始めの最初の2セット、3時間を邪魔されずに眠ることが重要。
前もって寝だめすることはできない。
秋津 壽男
医師