「家族で家事を分担する」といいながら、結局母親に家事の負担が集中してしまう…。非常によく見る光景ですが、『家事か地獄か 最期まですっくと生き抜く唯一の選択』の著者である稲垣えみ子さんは、「もう家事の分担やめませんか?」と提案しています。その理由を、著書から一部抜粋してご紹介します。
家事とは最も確実な「自己投資」である
何度も言うが、家事ができるとは、一言でいえば「自分のことは自分でできる」ということ。日々健康的で美味しいものを食べ、すっきり片付いた部屋で自分に似合うこざっぱりしたものを着て暮らす。それができるのが「家事ができる人」だ。
その人は間違いなく幸福だ。お金があろうとなかろうと、幸福は自分自身の手で簡単に手に入れることができるのだから。
家事ができることは最も確実な自己投資であり、何は無くともちゃんと生きていけるという究極のセーフティーネットである。今話題のベーシックインカムなど夢見ずとも、誰だって、今すぐわずかなお金で健康で文化的な生活を営むことができる。
一寸先は闇の世の中でも、臨機応変に泰然として生きていける。家事を人に丸投げしている人は、これほどの宝を自ら投げ捨てているのである。
ってことで、家事の分担をやめたらば、誰か一人に集中している理不尽な負担が減るのはもちろん、誰もがそんな貴重な人生の宝である家事力を身につけることができて全くいいことづくめじゃないかと考えるわけです。
大丈夫。何も恐れることはありません。何度も書くが、炊事洗濯掃除合わせてもせいぜい40分。それを身につけるだけで生涯の人生の安泰と幸福が保障されるんだから、これほどノーリスクでハイリターンな投資はないよ。暗号資産投資やろうかどうかと迷う前に、分担やめて、一人一家事。それで全員が確実に救われる。これをやらない理由なんてないじゃんと私は思うわけです。
稲垣 えみ子