葬儀が終わったら、四十九日までは自宅に「祭壇」を設ける

仏教の場合、初七日の法要は葬儀の際済ませてしまうことが多い。亡くなってから七日目は死者が三途の川を渡る日とされ、この川が激流か中流か緩流かのお裁きを受ける大切な日なので、緩流を渡れるように法要するのだとか。

四十九日まで遺族は祭壇を設け、故人が極楽浄土に行けるよう供養すべきらしい。今回、執筆にあたってネットで調べたら、そういう意味があったのかと初めて知った。

中陰壇(ちゅういんだん)といい、葬儀の後、そこに遺骨、遺影、白木の位牌を安置し、お花や燈明、香炉を置く。そしてできるだけその前に座り、手をあわせるべきと書いてある。特に閻魔様のお裁きを受ける三十五日目は、丁寧にお祈りしたほうがいいのだとか。

飾り方に決まりはない…仏壇がなくてもOK、自分なりの祭壇を作ろう

遺品の整理をしつつ、四十九日の準備と、あとから来るお悔みの対応に追われた。母の死を知った私の仕事関係の方々が、お花やお香典を持って来てくださったので、私は事務所にも、母の祭壇を作った。

ファックス台にしていた木製のキャビネットに遺影とお花を飾り、バカラのショットグラスを水差しに、ガラス製の線香立てを置き、弔問客に備えた。遺影には1度も着けることがなかった白蝶真珠のネックレスをかけ、カメオのブレスレット、オストリッチのバッグもお供えした。

仏壇は家にあったが、そこには猫2匹と2歳児、ベビーシッターのフィリピン人がいた。わやくちゃになっているので、弔問客はお招きできない。故人を偲び、ゆっくり話すこともできないのだ。

こういう事情がない方も、仏壇がない場合、祭壇を作るのをおすすめする。現代の生活に合う仏壇といってもお高いし、わざわざ買うより自分なりの素敵な祭壇を作るのだ。これは無宗教でもアリだし、お祈りスペースとしても〇。

四十九日とは?

四十九日は忌明けとされ、喪に服していた遺族が日常生活に戻る日です。故人が亡くなった日を一日目とし、そこから数えて四十九日目のことをいいます。法要を行う場合は、実際の日か、それよりも前に。また、本位牌や仏壇の準備も必要になります。