「毎日使うもの」こそ、良いものを選ぶ

「賢く、ゆたかなお金の遣い方をしている人は、「毎日使うもの」にお金をかけています。なにかを買うとき、まず考えたいのが「使用頻度」。年に1回しか使わないものに大金をはたいても、喜びは年に1回。ですが、毎日使うものが、お気に入りの良品であれば、365日喜びや心地よさを感じて、生活の質もぐんと上がります。

支払うお金の価値を、つぎのような公式に当てはめてみるといいでしょう。

「支払うお金の価値=喜び(貢献度)の大きさ×頻度(or時間)」

たとえば、ほとんど使わないパーティ用のバッグに何万円もかけるのは、もったいない気分になるもの。毎日、仕事で使うバッグに良質なものを選ぶと「もっているだけで気分が上がる」「ちゃんとして見える」「機能的で快適」「丈夫で長持ち」など、使うたびに多くの喜びを味わえるので、少々高くても価値があるのです。

私は、毎日使うパソコンやテーブル、財布などは、自分にとってちょうどいい“良品”を選んでいるので、長い間使い、満足度は120%以上。「いつも、いい仕事をしてくれて、ありがとう!」という気分になります。歯ブラシやシャンプーなども気に入ったものをリピート。何度も買いたくなる良品に出合うことは、自分の好みや心地いいものを知り、商品選びにあれこれ迷う手間が省けて、生きやすさにつながります。

支払うお金を、使用頻度で考えることで、あまり使わないものをたくさんもつより、お気に入りの良品を少なく持ち、使い倒そうという習慣をつくってくれます。

ただし、頻度は少なくても防災道具や入院費用など命を助けてくれる支出や、親孝行や旅行など形に残らなくても記憶に残る支出もあるので、そこは出し惜しみせずに。