学生時代のころのほうが物覚えが早く、年齢とともに記憶力は衰えていくと考えている人たちもいるのではないでしょうか。脳の特徴と最盛期についてみていきましょう。著書『一生頭がよくなり続ける すごい脳の使い方』(サンマーク出版)より、 加藤俊徳氏が解説します。
脳全体の特徴について
大人の勉強法にとっていちばん大事なことは、脳のルールに従うこと。
そして、脳にとっていい環境を与えること。
この2つが何よりも大切です。
そのために、まずは脳全体の特性を知ることから始めましょう。
脳はとても繊細で複雑な器官でありながら、一方で、とても単純という面も併せ持っています。知れば知るほど親しみが湧いてきます。
本書では、冒頭でも登場している脳ちゃんが、大人脳について解説していきます。まずは脳ちゃんの性格を把握しましょう。
脳の最盛期が40代後半から50代なワケ
好きなことばかりやりたがるけど、飽きっぽく、ご褒美が用意されているとわかると頑張れるーこれが脳の本質的な性格で、誰にでも共通している部分です。
この基本的な性格をベースに、大人になるにつれ、それまで過ごしてきた環境や職業、人生経験、そして脳の活かし方によって、脳は個性的に成長していきます。しだいに脳にも持ち主に似た顔つきや個性が表れてきます。
脳科学的には脳の成長に終わりはありません。
脳は、生涯にわたって成長し続けます。
死ぬまで未完成であると言ってもいいでしょう。
また、脳の特性として、たくさん使った部位が成長するというのがあります。そのため、年齢とともに興味の対象が移り変わり、仕事で求められるスキルが変わっていけば、それに合わせて脳の形状もどんどん変化していきます。