今年からスタートした「新NISA」。メリット満載の制度であり、これをきっかけに投資をはじめてみようと考える人も多いでしょう。しかし、初心者が“決してマネしてはいけない”投資の専門家がいると、CFPで『ファイナンシャルプランナーが手取り足取り教える新NISA』著者の小山信康氏はいいます。それは具体的にどのような投資手法なのか。また、投資初心者におすすめのはじめ方とは……詳しくみていきましょう。
投資初心者が「新NISA」をはじめるなら…“決してマネしてはいけない”専門家の投資手法【CFPが解説】
新NISAで「短期的な儲け」を狙うのはNG
デイトレードと新NISAは“別モノ”
世の中には、「デイトレーダー」と呼ばれる投資の専門家もいます。1日、あるいは数秒単位で株式等を売買することで、利益や損失を確定する人たちのことです。
彼らにとって、新NISAはほとんど意味がありません。1日で何百万円、何千万円という単位で購入・売却を繰り返すので、年間360万円程度の非課税枠など、あっという間に使い切ってしまうことが目に見えています。
みなさんは、彼らのことを気にしなくてかまいません。みなさんがこれから始める投資は、デイトレーダーとは真逆の位置にあるものと考えていただければ良いでしょう。
新NISAは、長期投資向きの制度です。だからこそ、みなさんにはデイトレードのようなせっかちな投資をしていただきたくないのです。基本的なスタンスとして、購入した商品が1年や2年値下がりしても気にせずにいられるような運用を心がけましょう。
「すぐに儲かるかどうか?」は考えず、5年や10年後、あるいは20年後に向けて、「その商品が成長するかどうか?」という将来性に目を向けましょう。
新NISAで短期的な儲けを狙うのは、マラソンランナーに100メートル走で日本記録を狙わせるようなものです。運良く短期的に値上がりしたとしても、せっかちに売って(利益を確定して)、その後の成長による大きな利益をとりはぐれないようにしましょう。