子育て世帯…いつ子育てから解放されますか?
何かと出費がかさむ子育て。子どもの成長とともに増えていき、「こんなにかかるんだ」とため息をつく機会も増えていきます。
――いつ(自身が何歳になったら)子育てから解放されるのか
無我夢中すぎて、子育て真っ最中の夫婦は考えたこともないかもしれません。
厚生労働省の調査によると、平均初婚年齢は2022年、男性で31.1歳、女性で29.7歳。夫婦の年齢差は1.4歳でした。晩婚化が進んでいるといわれていますが、男性の平均初婚年齢が30歳を超えたのは、いまから20年ほど前の2006年のこと。このとき、女性の初婚年齢は28.2歳で、夫婦の年齢差は1.8歳でした。夫婦の年齢差が2歳を下回ったのは、さらにさかのぼること1997年。このときの平均初婚年齢は男性28.5歳、女性26.6歳でした。
またさかのぼること100年前の1924年。平均初婚年齢は男性で27.1歳、女性は23.1歳。夫婦の年齢差は4.0歳でした。初婚年齢がどんどん上がっていくとともに、夫婦の年齢差は縮まっていきました。年齢差のない、友だち夫婦が多くなっているのかもしれません。
ちなみに、初婚年齢の最頻値は、男女ともに27歳。この年をピークに婚姻数はぐっと下がり始めます。30歳を前に同級生が次々と結婚ラッシュ。実際に「ご祝儀貧乏」に見舞われるのは、この頃ではないでしょうか。
そして第1子誕生時の平均年齢は、妻30.9歳、男性が32.9歳。妻の第一子誕生時の平均年齢が30歳を超えたのは、いまから10年ほど前の2011年のこと。このとき、夫の第一子誕生時の平均年齢は32.3歳でした。
初婚年齢、そして第1子誕生時の平均年齢の上昇……晩婚化については女性の社会進出などさまざまな要因がいわれますが、子どもをもつ年齢があがっているのは、より経済的な理由が大きいようです。収入が低く、まだ子どもをつくるには早すぎる、そもそも先々のことを考えると子どもをもつことさえ躊躇してしまう、そんな夫婦が増えているといいます。昨今、大卒初任給額の引き上げが盛んですが、若者を中心に賃上げが実現すれば少子化にも一定の効果があるのではないかと期待されています。