結婚を意識していた彼から別れを告げられたことをきっかけに、「ひとりでも生きていけるようにお金を貯める!」と一大決心したAさん。彼女の未来はどうなったのでしょうか。FP Office株式会社の久保雅巳FPが、Aさんの事例をもとに資産形成のコツを伝授します。
32歳の誕生日、彼氏にフラれた年収400万円の女性「独身を謳歌してやる!」…決意から11年後「ひとりで生きていける」と確信した理由【FPが解説】 (※画像はイメージです/PIXTA)

32歳で彼氏からフラれ…「資産形成」を固く決意したAさん

(※画像はイメージです/PIXTA)
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都内の中堅メーカーに勤めるAさん。29歳のとき、同じ職場の3歳年下の部下と仲良くなり、お付き合いを始めました。当時の年収は400万円ほどです。

 

年齢もあり、内心結婚を意識していたAさんでしたが、その3年後まさかの展開に。Aさんの32歳の誕生日、彼氏にこう言われたのです。

 

「申し訳ないけど、実は前からずっと悩んでいて……。“結婚”ってなると、支えられる自信がないんだよね。お互いのために、別れたい」

 

別れを告げられ、ひどく落ち込み、数日はご飯も喉を通らない日々が続きましたが、Aさんは「こうなったら、ひとりでも生きていけるようにお金を貯めてやるわ……独身を謳歌してやる!」と一大決意しました。

 

当時のAさんの年収は約400万円で、月の手取りは22万円程度です。その他、約30万円のボーナスが年2回あります。

 

賃貸マンションで1人暮らしをしていたAさんでしたが、それまではよく考えずなんとなくお金を使っていたため、月の収支はプラスマイナス0。ボーナスで残った一部をとりあえず貯金しているという状況でした。

 

そこで、まず着手したのが固定費の見直しです。家賃や携帯料金、保険料など、毎月同じ料金を支払っているものをチェックし、不要なプランは解約しました。

 

また、同時に普段のお金の使い方も見直しました。本当に必要なものや、お金を使いたいことを明確にし、“なんとなくの無駄遣い”を無くすことで、無理のない貯蓄額を設定できます。結果的に、月々3万円の「先取貯蓄」を開始することができました。

 

資産形成のスタートは「原資」の確保

資産形成を行ううえでまず必要なことは、現状の家計の確認です。

 

まずはAさんのように支出を見直し、「余計な出費がないか・節約できるポイントはないか」をチェックすることから始めましょう。具体的には、住宅費や通信費、食費、交際費、娯楽・趣味の費用をチェックし、無駄で過剰な支出がなるべく出ないように工夫してみましょう。

 

ただし、厳しすぎる節約は長く続きません。まずは大きな固定費を見直し、そのうえで他の要素を見直していけると良いでしょう。