忙しい現代社会では、メンタルヘルスに不調を抱えている人が増えています。そんななか、さまざまな場面で心理的なサポートをしてくれるのが公認心理師です。心理職では日本唯一の国家資格ですが、いったいどのような職業なのでしょうか。そしてその給与額は、はたしていくらなのでしょうか。医師の秋谷進氏が、公認心理師について詳しく解説します。
日本で唯一の「心理職の国家資格」だが…診療報酬が低すぎる!?「公認心理師」の給与額【医師が解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

もっと評価されていい「公認心理師」

公認心理師になるための道のり、その役割、そして診療報酬をみていきました。

 

カウンセリングとひと言でいうのは簡単ですが、人の心を導くことは、決して生易しいものではありません。1回20分というのはあまりに短く、場合によっては60分〜90分かかることもままあります。

 

にもかかわらず、多くの診療報酬は2,000円〜3,000円程度と考えると、あまりに安いと感じてしまいます。

 

公認心理師は“心のプロフェッショナル”として6年間かけて鍛えられた精鋭です。

 

診療報酬が少なければその分利用しようと思う医療機関も少なくなり、みなさんが心理的なプロのカウンセリングを受けられるチャンスが減ってきてしまいます。

 

昨今、オーバードーズ(薬物過量)をはじめ、メンタルを背景としたさまざまな社会問題が増えてきています。

 

もっと気軽に、心理学的なサポートが受けられるような社会になることを願ってやみません。

 

 

秋谷 進

医師