野村総合研究所が2023年3月に発表した純金融資産保有額別の世帯数と資産規模のレポートによれば、日本で総資産5億円以上の「超富裕層」が急増しています。しかも、超富裕層は資産を増やすペースも速くなっています。彼らはどのような資産運用をしているのでしょうか。また、その方法は再現可能でしょうか。富裕層から一般サラリーマンまで、多くの人に資産運用のアドバイスをしてきたシニア・プライベートバンカーの濵島成士郎氏が解説します。
資産5億円以上の「超富裕層」が急増…彼らはいかにして資産形成をしているのか? (※画像はイメージです/PIXTA)

専門家がおすすめ!「すぐに取り組めて、有利な」資産形成手法とは

(※画像はイメージです/PIXTA)
(※画像はイメージです/PIXTA)

 

そこで、ここからは現役世代のみなさまがすぐに取り組めて、かつ有利な資産形成手法をお伝えしましょう。

 

結論から申しあげると、「投資信託」を「毎月積み立て」で購入、さらに「非課税制度」を徹底的に活用することをおすすめします。選ぶべき投資信託は「世界中の株式に投資する」投資信託です。詳しく解説します。

 

投資信託は、ファンドとも呼ばれ、「投資家から集めたお金を、運用の専門家(ファンドマネージャー)が、株式や債券などに投資・運用を行い、得られた運用成果は投資家それぞれの金額に応じて分配される仕組みの金融商品」です。

 

投資信託には以下のようなメリットがあります。

 

【投資信託のメリット】

・少額から投資できる

・少額でも分散投資ができる

・運用の専門家に任せることができる

・個人では投資できない銘柄や資産に投資ができる

 

ネット証券であれば購入時手数料はありませんし、保有している間の手数料もずいぶん安くなりました。筆者が証券マンをしていた時代とは雲泥の差であり、資産形成・資産運用には良い時代になったと心から思います。

 

前述の通り、株式はリターンが大きく資産形成には最適な投資先です。株式に投資する投資信託のなかでも、まず検討していただきたいのは「世界中の株式」に投資する「インデックス・ファンド」です。インデックス・ファンドとは指数に連動するように設計された投資信託のことです。

 

筆者のおすすめは日本を含む世界の47カ国、2,800銘柄以上の株価の値動きを表す「MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス」に連動する投資信託です。

 

世界中の株式に投資することで世界の成長を取り込むことができます。現在、世界の人口は約80億人です。2030年に約85億人、2050年には約97億人、2080年代に104億人程度でピークに達し、2100年までそのレベルに留まると予測されています。

 

世界の人口が増えることは世界経済も成長することを意味し、それに伴って世界の企業の利益の総和も増加することになります。つまり、世界中の株式に広く投資をすることでリターンが得られるのです。

 

もちろん、今後も一時的な混乱や停滞やリーマンショックのような株価の大幅な下落もあるでしょう。しかし、長期で見ればそれらを乗り越え、世界人口の増加と世界経済の成長、それに伴う世界企業の利益成長と株価上昇は続くものと考えます。

 

具体的な商品としては、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」がおすすめです。純資産額が大きく、保有コストも非常に安いのです。その他にも「SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド」、「楽天・全世界株式インデックス・ファンド」もおすすめできる商品です。

 

世界株式に積み立て式で投資した場合の具体的な数字をお示ししましょう。前述の「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス」の過去30年間の実績(円ベース)は、「年平均リターン8.1%、リスク17.8%」です。仮に、40歳から毎月5万円を65歳まで積み立てた場合、投資元本総額1,500万円に対し、平均的な成績だった場合で約3,760万円になります。うまくいけば5,000万円以上になっていることも十分考えられます。あまり良い成績でなかった場合でも投資総額を下回っている可能性はかなり低いです。(いずれも独自のシミュレーションによる試算結果です)。

 

ただし、すべての人が世界株式への投資だけでよいかというとそうでもありません。年齢や家族構成、保有している資産の内容、リスク許容度(どの程度のリスクなら耐えられるか)、資産形成の目的など人によって違いますので、ご自身の状況に合わせて他の資産への分散投資や投資金額を考えてみてください。