投資をする場合に税制上のメリットを受けられる制度として、「新NISA」と「iDeCo」の2つの制度がありますが、利用するなら、どちらを優先すべきなのでしょうか。大手証券会社で商品開発に関わった経験をもつファイナンシャルプランナー横田健一氏の著書『新しいNISA かんたん最強のお金づくり』(河出書房新社)から一部抜粋して紹介します。
投資で税制優遇を受けるなら「新NISA」と「iDeCo」はどちらがお得?“元証券マンのCFP”が教える「選択基準」 (※写真はイメージです/PIXTA)

新NISAを優先すべき人、iDeCoを優先すべき人

新NISAとiDeCoは別々の制度ですから、どちらを選ぶべきというのは、その人の状況によって異なりますが、可能なら基本的には両制度を併用するのがおすすめです。

 

とはいうものの、どちらかを優先して利用したいという場合、選ぶポイントはありますので、整理してみましょう。

 

【新NISAを優先すべき人】

・すでに老後資金が充実している人

・自由に引き出し可能なであってもご自身でしっかり管理できる人(すぐ引き出して使ってしまったりしない人)

・現役時代の所得税率が低い人

・できるだけ面倒な手続きを避けシンプルに口座管理をしたい人

 

【iDeCoを優先すべき人】

・老後資金の準備が少なめな人

・手元にあるとすぐに使ってしまってお金を長期的に貯められない人

・現役時代の所得税率が高い人(所得控除のメリットが大きい人)

・iDeCoの税制や仕組みが理解でき、手続きがちょっと面倒でも厭わない人

 

現役時代の所得税率が高い人は、iDeCoのメリットが大きくなりますので活用するのがおすすめですが、そうでない人は新NISAのみという選択肢も十分ありでしょう。

 

また、iDeCoの仕組みや手続きが複雑だと感じる人は、新しいNISAのみという選択肢もあります。ただし、老後にむけてお金をしっかり管理しましょう。

 

 

横田 健一

株式会社ウェルスペント

代表取締役