運動器(骨・関節・筋肉・神経など)の障害によって移動機能が低下する「ロコモティブシンドローム(通称ロコモ)」は、高齢者に多い疾患です。しかし、近年では「小・中学生」にも増えてきていると、東京西徳洲会病院小児医療センターの秋谷進医師が警鐘を鳴らします。「ロコモティブシンドローム」の具体的な症状と、自宅でできる治療・予防法をみていきましょう。
5秒以上「片足立ちできない子ども」は不健康!?…近年増えている「子どもの疾患」自宅でできる治療法【医師が解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

ロコモシンドロームから守るため…親の私たちができること

では、親の私たちが子どもたちをロコモティブシンドロームからも守るためにできることはなんでしょう。それは「健全な食事や遊び方」「正しいセルフイメージへの教育」を寄り添いながら一緒に学んでいくことでしょう。

 

当然、子どもの体型の維持には栄養はかかせません。骨や筋肉の健康を維持するためには、バランスの取れた食事が必要ですし、特にカルシウムやビタミンDは重要です。

 

また、子どものうちから運動を習慣化させることも重要です。特に、バランスと筋力を鍛える運動がロコモティブシンドロームには効果的とされています。しかし、そのためには特に小さい時期に「運動してよく遊ぶ」ことが大切です。

 

そのほか、学校での座り方や立ち方、歩き方に注意を払い、正しい姿勢を維持することが大切ですが、これも日々家庭での姿勢を見直す努力が必要になります。

 

子どものロコモティブシンドロームは、「当然できるべき動作ができなくなる」という恐ろしい状態です。しかし、私たちが子どもと向き合う姿勢によって防ぎやすい疾患でもあります。

 

まずは、自分のお子さんが基本的な動作ができるのか一度チェックしてみましょう。40%近くの子どもができないのですから、仮に出来なかったとしても落ち込むことはありません。子どもとの関わりを見直すいい機会だと思って、積極的に子どもと運動していただきたいと思います。

 

 

秋谷 進

東京西徳洲会病院小児医療センター

小児科医

 

【参照】

■厚生労働科学研究成果データベース「エビデンスに基づいたロコモティブシンドロームの対策における簡便な確認・介入方法の確立と普及啓発体制の構築に資する研究」

https://mhlw-grants.niph.go.jp/project/156649

■子どもロコモと運動器検診について。日整会誌(J. Jpn. Orthop. Assoc.)91:338‐344 2017

https://sloc.or.jp/member/wp-content/uploads/2018/12/94d533012e6bb5cf442f12efc4cff853.pdf

■FactorsRelatedtoLocomotiveSyndromeinSchool-AgedChildreninOkazaki:ACross-SectionalStudy.Healthcare(Basel).2021Nov;9(11):1595.

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8619500/