ChatGPTをはじめとする「AIチャットサービス」。その開発を巡って、米国の著者組合が批判の声をあげています。みていきましょう。

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世界的なベストセラーを記した超有名作家らも参加

2023年7月18日、小説家や脚本家ら8,000人からなる著者組合がAI開発企業に向けて、「AIのトレーニングに著作権で保護された素材を使用することについて、著作者からの同意を得、クレジットを表記し、公正な補償を行う」よう求めるオープンレターを公開しました。

 

このレターは、ChatGPTをつくるOpenAIをはじめ、Meta、Google、Stability AI、IBM、MicrosoftのCEOらに宛られたもので、署名欄には、ジェイムズ・パタースン(『あの頃、ティファニーで』『コレクター』など)、ダン・ブラウン(『ダ・ヴィンチ・コード』『インフェルノ』など)、フィリップ・プルマン(『ライラの冒険』シリーズ)など、世界的な作家も名を連ねいます。

 

現在のところ、企業は本件についてコメントを行っていないか、「コメントを差し控える」と表明するに留まっていますが、作家らの影響力の大きさを考えれば、何かしらの意思表示が求められるものと思われます。

著作物を『無料の餌』としていることを批判

作家らはレター内で、「何百万もの著作権で保護された書籍、記事、エッセイ、詩がAIシステムの『餌』となっており、金のかからない無限の食事のようです」という現状認識を示すとともに、「(企業は)AI技術の開発には何十億ドルも費やしています。ならば、私たちの文章を使用したことに対して、企業が対価を支払うのは当然のことです。それがなければ、AIは平凡で非常に限定的になってしまうでしょうから」と対価を要求する根拠を述べました。

 

AIの学習に作品を使用されたクリエイターからの批判の声は、本件以外にも多数挙がっており、特にコメディアンのサラ・シルバーマンは複数回の著作権訴訟を起こしています。日本でもイラスト生成AIサービスがイラストレーターやそのファンからのクレームにより一時サービス停止した事例があります。

 

人間の活動を効率化する一方で、人間の権利を侵害するリスクも大きいAI。サービスの進化とともに、法整備にも注目が集まります。

 

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本記事は、富裕層のためのウェブマガジン「賢者の投資術」(Powerd by OPEN HOUSE)にて公開されたコラムを、GGO編集部にて再編集したものです。