FXは、知識や経験だけではなく、メンタルが重要な投資です。ただし、登録者数20万人超えのYouTuberで『日利1%FX 鉄壁の不動心トレード』(KADOKAWA)著者のNOBU塾氏によると、「現代社会でビジネスやスポーツなどで成功した人」は、ことFXにおいては致命傷につながりかねないといいます。それはいったいなぜか、みていきましょう。
ビジネスやスポーツで成功した人は「FXに向いていない」といえるワケ【登録者20万人超えのFXYouTuberが解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

エントリーしてから損切りラインを決めてはいけない

多くの人はエントリーしてから、どこで利益確定しようとか、ここまで行ったら損切りだなと考え始めるものです。それはなぜかというと、エントリーする前やその瞬間は、希望に満ちてワクワクしているからです。

 

これは勝てそうな値動きだ、ここでエントリーすれば利益が出るのではないか、早くエントリーしなくては、と期待で胸をいっぱいにして、利益を出して喜んでいる自分の姿をエントリー前にイメージしてしまっているのです。

 

しかし、そのエントリーの際に含み損を抱える自分や、損切りを実行したときのイメージを持っている人はほとんどいません

 

これがまさに逆なのです。利益を得た自分しかイメージできていないと、イメージ通りの利益確定しかすることができません。

 

相場が思惑と逆に向かったときに躊躇なく損切りを実行するには、エントリー時点で損切りしている自分を明確にイメージし、しっかりとそのイメージを固めてからエントリーする必要があるのです

 

エントリーしてから損切りラインを決めるのではなく損切りラインを決めてからエントリーすることで、損切り幅が先に決まります。

 

その結果、1回の取引で許容する損失額に収まるようロット数を決めることになるので、資金管理もできるようになります。

 

さらに、損切り幅とロット数を決めない限りエントリーができないということは、その場の思い付きによる軽率なエントリーが物理的にできなくなるという点も大きなメリットです。

 

そうなれば想定を上回る損失を被ることもなくなるので、メンタルも安定します。エントリーは損切りラインを決めてから、というルールは、極めて重要なルールです

 

多くのトレーダーと同様にエントリーの後に損切りのポイントを決めていると、エントリーした時点の状況ではなくその後の値動きで、自由自在に損切りポイントを動かすことができてしまいます。

 

本来なら損切りしなければならない水準に到達していても、これは一時的な値動きではないか、少し待っていれば戻るだろうなどと都合の良い解釈をしてしまいがちです。

 

そして、たまたまそれで思った通りに含み損がなくなる経験をしてしまうと、その後も含み損がなくなるまで延々と損切りラインを動かし続けるトレーダーになってしまうのです。

 

こうしたリスクを排除するために、損切りの水準は必ずエントリーをする前に決めておく必要があります。