人間の感情を人工的に作り出すことは難しく、これまで「感情を持つAI」は実現されていません。しかし、シンギュラリティ(2045年問題)のように、AI技術の発展により、何か想像ができない未来が起きうる可能性があるとされています。AIが感情を持つことは可能なのでしょうか。現在の技術や研究の状況を踏まえて解説します。
人間よりもAIの方が感情の動きに敏感?「感情認識AI」の可能性 (※写真はイメージです/PIXTA)

AIが人間の脳を超越する可能性は?

現在普及している一般的なコンピュータは、ノイマン型と呼ばれるもので、メモリ領域内のプログラムを遂行します。プロの棋士にコンピュータが勝利したというニュースを聞いたことがある人は多いと思いますが、これはプログラムに定跡が組み込まれていて、将来の着手を予測しているだけであり、コンピュータ自体が思考を行っているわけではありません。

 

一方、人の脳を模倣したニューロコンピュータというものもあります。ニューロコンピュータは人の脳の情報処理能力を再現することを目標としており、約140億もの神経細胞を持つ人間の脳のように、膨大な数の神経細胞(ニューロン)を持つことを目指しています。今後進歩が進めば、知性を持つコンピュータが生まれるかもしれません。そして、そのようなコンピュータが実現すれば、さらに多くの神経細胞(ニューロン)を持つものが出現する可能性があります。

 

こうした展望を考えると、一部の人々はポジティブな見方をし、一部の人々はネガティブな見方をしますが、この技術に大きな可能性が秘められていることは間違いないでしょう。感情認識AIの更なる発展を見守っていきたいところです。

 

 

出典:

UserLocal

https://www.userlocal.jp/

Empath

https://aismiley.co.jp/product/empath/

 

 

山河 宗太

OFFICE-SANGA代表