サッポロホールディングス株式会社が提供する「うちれぴ」というレシピ提案アプリは、単なるレシピの提案にとどまらず、「買い物」→「メニュー選び」→「調理」のプロセスを効率化し、家族みんなが「ごはん作り」に関わることを通じて家族のコミュニケーションを促進することを目的としています。「うちれぴ」を提供する経営企画部 新規事業準備室マネージャーの保坂将志氏へのインタビューも交え、現状とめざす将来像について紹介します。
新時代の「レシピアプリ」の挑戦!“ごはん作り”の「全プロセスの自動化」で実現する「家族のコミュニケーション」の未来像 (※写真はイメージです/PIXTA)

レシピ提供機能

第二の機能は、レシピ提供機能です。

 

「うちれぴ」では、30社を超える食品メーカーから2万超のレシピの提供を受け、掲載しています。そのなかからさまざまな条件で検索し、レシピを選ぶことができます。

 

保坂氏「レシピをどのように調達するかということを考えたとき、『投稿型』はどうしてもクオリティーのばらつきが大きくなります。そこで目をつけたのが、食品メーカーが自社サイトで掲載しているレシピ集です。

 

それらのレシピは食材や調味料の特性をよく理解した担当者が作成しており、質が高いものです。しかしその反面、そういったレシピが世に広く知れ渡っているとはいえません。

 

そこで、『うちれぴ』でそれらのレシピを掲載し紹介すれば、食品メーカーの側でもPRにつながるというメリットが大きいのではないかと考えました。交渉したら果たしてその通りで、多くの食品メーカーからご協力いただくことができました。」

 

次に、チャット形式の「ごはんトーク機能」を使えば、家族の希望を聞くことや、夕食のメニューの共有や、帰宅時間の報告、買い物の相談もできます(【図表2】)。

 

サッポロホールディングス「新着情報(2022年6月22日)」より
【図表2】「ごはんトーク」画面 サッポロホールディングス「新着情報(2022年6月22日)」より

 

さらに、「うちれぴ帳」の機能もあります。これは、その料理を食べたときの思い出や家族の感想を記録するレシピ集で、家族の好みや定番レシピの情報が積み重なっていきます(【図表3】)。

 

サッポロホールディングス「新着情報(2022年6月22日)」より
【図表3】「うちれぴ帳」画面 サッポロホールディングス「新着情報(2022年6月22日)」より

 

保坂氏「『ごはんトーク』を通じて、作り手だけではなく、家族みんなが関わることができ、コミュニケーションの促進につながります。

 

また、『うちれぴ帳』は、ごはんに対する家族の評価が蓄積されるだけでなく、思い出の記録にもなります。その記録自体が家族のコミュニケーションのネタになります。」